小さなお店をやる

旅先で小さなお店を見るのが好きです。

そういう小さなお店を見ていると、気持ちがざわついてしまうのは、自分と同じ小さな仕事ならではの大変さが手に取るようにわかってしまうからです。

そして、カッコつけずにやっているお店を見ると、あぁ、こういうことをやらなくちゃいけないんだよな、といつも思う。

小さい商売をやるということは、きれいにかっこよくは出来ないんだよなと思う。
ボクらがやっているカフェも、いつも自信ないのでしょう、気がつくとかっこよくやろうとしてしまいます。

例えばそのかっこつけとは、「すべてのお客さんが美味しいと思うメニューを作ろうよ」とか、「安い値段でたくさんのお客さんに喜んでもらえるためにがんばろう」とか。

あのねー。そんなのは土台無理な話なんだよ。

旅先の小さな店を見ると、いつもそう思う。無理をすれば、たちまち息があがって、結局、これ以上、続けられませんとなってしまうわけです。

でも、無理をしたい。かっこつけたい。
そう思ってるから、ボクらは団結するし、口先三寸のことにならないようにしてきたし、そういうヒトを軽蔑してきたし。

女のヒトが小さな店を、切り盛りしているのは美しく寂しい。

 

お客が来るのを待っている間、黄色や青の卵をきれいに並べて、じっと軒下で待つばかりのよろず屋のおばさん。

 

 

 

今にも倒れそうな棚に採れたばかりの野菜を溢れるほど並べ、かたや発泡スチロールのトロ箱に魚介を浮かべ、まったく違う二軒を一人で切り盛りしている彼女。

 

 

 

綺麗なショッキングピンクの服に、鮮やかな黄色のゴム手袋をはめながら、無数にうごめくザリガニや泥鰌、ナマズを仕分けしている可愛い女の子。

 

 

 

上海の小さな包子屋を舞台した小説『ルンルー通り』を書きました。
いま、その原稿を直しています。

それで、

『井川さんを励ます会』
7/24(火) 19:30~ マメヒコ公園通り店

http://ikawayoshihiro.com/event/%e4%ba%95%e5%b7%9d%e3%81%95%e3%82%93%e3%82%92%e5%8a%b1%e3%81%be%e3%81%99%e4%bc%9a%e4%bb%ae/?instance_id=656

表題はなんだ?ですが、こういう会をやります。

 

お集まりいただいたみなさんに『ルンルー通り』を読んでいただいて、いろいろと話しをしたいと思っています。小さなお店をやるということは「生きる」そのものです。

誰だって一人になれば、みんな小さいのですから。

井川啓央
井川啓央
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