ヨシノ新曲「どっちゅことない」

2019年のハタケマメヒコが始まりました。
ボクらマメヒコは2009年から北海道でハタケを借りて、「豆」を作っています。

十勝・大樹町で2010年から始めて九年目の夏です。
そのあと、千歳に移って、今年は月形町で、ほんのわずかの面積のハタケですけど、それをお借りして引き続きやっています。

ほんのわずかとはいっても、手作業でやるにはそれなりにありますから重労働です。北海道までハタケ遠足と称して、みんなで飛行機賃と宿代までかけて行ってる一大プロジェクトです。そこで5月末に丸二日炎天下のもと種まきをしたわけですが、そのハタケを昨日見に行って驚きました。

小豆、黒大豆、貝豆・・・。貝豆がわずかに発芽しただけであとは全滅でした。

あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、発芽なし。

わずか二週間後に、パー。これはね損得に敏感な方々は、きっとこんなことやってられないと思います。

ボクは損得に鈍感なたちで、それに付随して集まっている方たちは恐らく似たり寄ったりでしょうから(たぶんそんなヒトだけが残ったんだと思います)、あんだけやってパーになったその原因や責任論なども沸かずニコニコとリベンジを行いました。

 

かれこれ10年やってるんですから、なんていうかその、原因などわかりそうなものですけど。お恥ずかしながらその、原因がまったくわからないんですね。

たとえば天候一つとりましても、地元の農家はみんなこう言います。

「こんなに雨が降らないのは、100年に一度だな」、「こんなに雨が降るのは、それこそ100年に一度だもね」、「いやいや、こんなに寒いのは、100年に一度じゃないかい」、「なんも、こんなに暑いのは100年に一度でしょー」

今年は新しい土地に移っての初めてです。とてもカチカチの粘土質なんです。その土は今までと違いすぎて、ボクラは狼狽します。だって、ぜんぜん違うんだから。だからこの土のせいで発芽しなかったと、すぐ考えがちですが、いやいや千歳のふかふかした土でも、ここ数年、発芽はてんでだめでした。だってそれで移ってきたんだから。

もしかしたら、ボクたちの撒き方のせい?そうかもしれません。でもなにがだめなのかわからない。いやいや。そもそも、東京から時々北海道に来て栽培する、それがナメてるのかもしれません。

とにかくただ一つ言えるのは、ごちゃごちゃ言われても、原因はわからないということです。だから、「打つ手なし」。

「打つ手なし」に慣れる。慣れればなにかが見えてくる。それがマメヒコ哲学です。

種を撒きながら、「もしかしたら、また発芽しないんじゃないか」、そう思うと豆を撒く手が止まってしまう。そういう経験を何度もしました。でもね、少しずつ慣れてくるもんです。

そして、「別にこの豆がたとえ一粒もできなくたって、どうってことじゃあない。命を取られるわけじゃなし、あとは野となれ山となれ」、そう思う。一粒でもできりゃ儲けもんくらいの心持ちです。

でもこれはなんでもそうです。

マメヒコの営業もそう。マルシェをやってもそう。ゲーテもそうだし、日々の生活そのものが、一寸先は闇なんです。

だからどっちだってインですよ。知恵を絞ってやれるだけのことはしますけど、やるだけやったらあとは、上手くいこうがいかまいが、どうってことない。

原因探求と改善を続けたヒトだけが成功者になれるなんて言うのはまったくのでたらめです。

北海道のヒトの言葉で、どっちゅことない、というのがある。たいしたことないという意味ね。

「どっちゅことない。どっちゅことない。どっちゅことない」、世の中のことはたいてい、どっちゅことない。

エトワール★ヨシノの新曲に「どっちゅことない」というのを作って、秋のリサイタルで歌おうかしら。

たくさんのヒトたちを救う言葉だと思いますよ。

「既存店の売上が落ちてます」、「どっちゅことない」。
「残念ながら、がんが転移してます」、「どっちゅことない」。
「最近彼氏とうまくいってないの」、「どっちゅことない」。
「大変です、ゴジラが東京湾に出現しています」、「どっちゅことない」。

「どっちゅことない。どっちゅことない。どっちゅことない」、世の中のことはたいてい、どっちゅことない。

 

井川啓央
井川啓央
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