ゲーテのお稽古とお芝居のこと

いよいよお稽古が始まりました

いよいよ、「ゲーテ先生の音楽会 ~先生、お経を唱える」まで1週間となりました。今日はお稽古の様子をちょっとだけお見せします。

ゲーテ先生をはじめ、ソラ、アベちゃん、アカネちゃんのバンドメンバーは前作から引き続きのキャストです。物語も、ニューヨークデビュー後のTHE GOETHEを描きます。

ということは、前回よりも経験値が上がっているので、役を演じることにも多少慣れているのかしら?と思いきや、やはりゲーテの舞台は一筋縄ではいきません。同じ役を演じるからこその難しさもあるようです。

そして、今回初登場のレイナちゃん。お芝居の最初に登場するということもあって、単にキャラクターを演じる以上の役割を担っています。セリフで伝えるのか、動きで伝えるのか、表情で伝えるのか、その違いを使い分けながら、表現を磨いていきます。

ゲーテにおける演技指導

お稽古では、台本に沿ってそれぞれの登場人物がセリフを発していくのですが、その1つずつに井川さんから細やかな演技指導が行われます。声の高さ、抑揚、話し方のスピード、セリフとセリフの間、立ち位置、動きなどなど。セリフを発するたびに、具体的な「こうやってみて」が間髪置かずに次々と返ってくるので、何度もやり直しながらイメージを掴んでいきます。
井川さんの台本は当て書き(あらかじめ役者が決まった状態で書いたもの)なので、そのイメージに近づけるため、「こうしたら伝わる」「こうだったら面白い」という答えをとことん探るのです。

演技力ってなんでしょう

お稽古を見ていて、演技力ってなんだろう。ふと、そう思いました。
よく、映画やドラマで俳優さんの演技力があるとか、演技力がすごいと言ったりしますが、それってなんなのでしょう。

役になり切っていること?感情豊かな表現をしていること?視聴者を感動させたり泣かせること?味があること?

「ゲーテ先生の音楽会」の出演者は音楽のプロではあっても、役者としてはプロではありません。そして、今回は新曲ばかりです。短い時間で、音楽の完成度とお芝居の完成度、どちらも同時に高める必要があります。
もともと演技力のない人たちのお芝居は、いったいどうやって作られていくのでしょう。ゲーテにおけるお芝居に必要な力はなんなのでしょう。

前作で町田警備保障として出演したおかでんさんは、今作ではセリフも増えて重要な役どころを演じます。そんなおかでんさんは、お客さんだった頃と、前回の出演を経て、こんな感想を述べています。

公演を重ねるうちに内容が変わっていくということで知られる「ゲーテ先生の音楽会」。

僕はこれまで、「演出家の井川さんの構想が一番凝縮されているであろう、初日の公演こそが至極。2回目以降の公演は、お客さんの反応を踏まえた最大公約数的な調整がなされ、荒々しさがスポイルされた作品になっているはずだ」と思い、大抵初演を見てきました。

しかし、前回6月公演で僕自身が演者に回ってみて、演じている側はとにかくギリギリ直前まで手探りで作品を作り上げており、常にシナリオと演技に微調整を加えていることを知りました。また、安易に客受けの良い芝居をしないように気をつけていることも知りました。

回を重ねれば全ての演技・演出が洗練されていくわけではなく、ちょっとやりすぎになってみたり、それが軌道修正されたり、上演時間が長くなったり、短くなったり。常に舞台は水もので、一度たりとも同じグルーブ感はありません。

なので、それぞれの公演はまるでワインを楽しむかのような楽しみがあります。ヌーボーのようなフレッシュ感がある初日から古酒の風合いがでてくる千穐楽まで。どれが一番優れているなんてことはありません。それぞれ個性があって、すべてが味わい深いです。

今回の公演をご覧になるみなさん、どうぞ様々な回をお楽しみください。一つの芝居が、日によっていろいろな見え方をするはずです。

(おかでんさんより)

「ゲーテ先生の音楽会」のお芝居に求められるのは、決して演技力だけではありません。でも、学芸会レベルのお芝居には井川さんから徹底的にダメ出しがあります。何がよくないのか、どうすればもっとよくなるのか、考えて、試して、改善して、微調整して、その繰り返しで、徐々に徐々にキャラクターの輪郭がくっきりと見え、立体的に起き上がってくるのです。

大切なのは、お客様に喜んでいただくこと。観に来てよかったと思っていただくこと。また参加したいと言っていただくこと。

残り1週間。まだまだお稽古は続きます。
どうぞTHE GOETHEのお芝居と音楽を楽しみになさってください。

 

 

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