都内の高校に通う高校三年生のなっちゃんと、井川さんが、日々のことを話すラジオです。毎回テーマがあるわけではありませんが、昨年春に始まったこのラジオ、静かに人気です。時にお便りが届きますが、そのなかからひとつ二人の関係を知るお便りをご紹介します。

高校生のなつきさんの抱えている悩みについて。
なつきさんは小学六年生の頃から宝塚を目指していたが受験に失敗したことで自信をなくし、
それから今に至るまであらゆることに対して挑戦する勇気を持てずにいる。

宝塚を目指していた頃は、負けず嫌いで後先考えずにまず行動する性格で、
「やればできる」「絶対合格する」と必死に頑張っていた。
しかし今は「もっと考えて行動すればよかった」と反省し、
「好きなことだからといって向いているとは限らない」と考えるようになった。

今回のラジオでは、挫折を経験した一人の若者のリアルな感情がとてもよく伝わってきた。

やる気をなくしているかっこ悪い自分を、
ラジオで見せることになって恥ずかしがっているなつきさんに対して、
僕は「羨ましいな」と思った。

なつきさんには、かっこ悪い自分をかっこ悪いと言ってくれる井川さんという大人がいる。
そして彼女は井川さんを信頼しているからこそ、
駄目な自分を、恥ずかしがりながらも見せている。

そこにはあるべき人間の関係性というものがあり、僕は羨ましくなった。

挫折を経験して、動けなくなってしまっている若者たちに、
このラジオを聴いてほしいと思った。

N-55 苦しみを背負う道を選べますか?

いよいよ、音楽劇「ゲーテ先生の音楽会〜先生、お経を唱える〜」が目前に迫ってきました。今回は、井川さんが今作の脚本に込めた、本当に描きたいものについてお話しします。ゲーテを観る前の予習として、ぜひぜひぜひお聴きください。(ネタバレが嫌な方は、観たあとの復習として、ご鑑賞後にどうぞ。)

今回の「ゲーテ先生の音楽会」には、ヨシホという少女が登場します。彼女はとある病のため、一夜限りの命です。ゲーテ先生率いるバンド、THE GOETHEの大ファンだという彼女は、最後にどうしても先生の歌声が聞きたいと願い出ます。しかし、THE GOETHEは今や世界的なプロのバンド。勝手に人前で歌うことは契約違反で、重大なペナルティが課せられてしまいます。1人のファンの想いと、ルールとの間で揺れるゲーテ先生。果たして、先生の答えは・・・?

こういう場合、「ルールがなんだ!責任は私が取る。さあ、歌おうじゃないか!」という感動的な展開が待っている、というのが実は映画やドラマによくあるストーリーではないでしょうか?挙句にはその歌声のおかげで不治の病が完治してしまう、とか。

でも、ゲーテ先生の歌が聞きたかったはずのヨシホは事情を知り、今度は歌わないでほしいと言うのです。自分のために歌ってしまえば、これから世界中の多くの人にゲーテ先生の歌を届けられなくなってしまう。自分のせいで、そんなことはしたくない。

ヨシホの境遇を知り歌を届けたかったゲーテ先生と、THE GOETHEの素晴らしい歌を世界中の人に聴いてほしいというヨシホ。交錯する想いの先には、何が待っているのか。

…今回のシナリオは、こんなストーリーなのです。

さて、井川さんはこれを船で脱出する家族の話に例えます。世界の終わりの日、取り残された7人は6人乗りの船で脱出しようとしますが、誰か1人を置いていかなければなりません。さて、あなたなら、誰を置いていきますか?

多くの人は「自分が残って、みんなを助ける」と答えるかもしれません。でもこれは、「ルールがなんだ!責任は私が取る。さあ、歌おうじゃないか!」と言ったゲーテ先生と同じ、「自己犠牲は美しい」という典型的なパターンだと言えそうです。しかし、それがベストアンサーなのでしょうか…?

ぜひ、この先のお話はラジオを聴いてみてください。そして、「ゲーテ先生の音楽会」の会場で、井川さんの伝えたかったことを感じ取ってください。

 

なっちゃんの1枚

友達に折り紙をプレゼントされて、久しぶりに折ってみました。幼い頃は折り紙で色んなものを作るのが大好きで、実はあやとりと折り紙名人と呼ばれていたこともあったんです(笑)。でも、なんでもそうですが、続けていないと出来なくなっていくものですね。

さて、9/6,7,8に銀座Solaにて行われる「ゲーテ先生の音楽会」のお稽古も大詰めです。今回も少女歌劇団の一員として出演させて頂けるので、出演者の方々とお客様との架け橋になれるよう、精一杯頑張りたいと思います!