良心について

もうすぐ春のメニュー替えです。
マメヒコのメニューは、どうでもいい戯言がいっぱい書いてあって、
実際その商品についての説明については、さほど書いてありません。

このメニューを見て、驚くお客さんが少なからずいて、
どうしてこうしてるんですかと聞かれたりすることもあります。

メニューに写真も載せてません。
みんな写真を見て選びたいから、無いと不便してるらしいと店員からは聞いてますが、それでも写真はほとんど載せません。

それには、わけがあるからです。

ボクはもともとテレビ番組を作る仕事をしていて、
まぁその仕事がイヤになって、マメヒコを始めたんです。

たとえば民放テレビ局でドキュメンタリーの仕事をしていたとき。
実際に取材をして、これこれが真実ですと報道したくても、
広告のクライアントに配慮、つまり忖度して、
放送しない、ということがざらにあるんです。

何から何まで嘘だということはありませんが、
そこを強調しないと、むしろ間違った印象で受け止められかねない。

とまぁ、戦うときは戦うわけですけど。
どうしても商業、経済の論理が先に立ってしまうんですね。
弱いプロダクションにいれば、出入り業者という立場で、
さらにボクのようにフリーランスのディレクターというのは、
発言力で言えば小さいものなのです。

CMなんかでは、商品を売るためにどうしたって真実を捏造します。
その捏造が、センスが良いねとか、実際よりずっと美味しそうに見えますっ、
だとか。
それがプロフェッショナルの仕事だぜと、
なんていうか経済の論理に、みんなが酔ってしまうんですね。

だから、ボクはプロフェッショナルという言葉を、
とてもインチキくさいものだと思っています。

良心。そいつを悪魔に渡さなければプロじゃない。

それなら、ボクは永遠のアマチュアでいてやろう。
社会とはそういうものであるというなら、それにボク個人が抗ったってどうにもできない。

独善的な自己防衛の気持ちで、ボクはボクとしての表現の場を持とうと、
マメヒコを2005年に始めたんです。

ビジネスとは、盛るにいいだけ盛って、まがいものを掴ませる。
それで仕方ないじゃん。
そういう社会をおかしいとボクは感じているし、
若い子が、「大人ってさ、みんな結局のところ、そうやって嘘付いてるもんじゃないの?
あたしも、そろそろいい大人だし、ちゃーんと嘘がつけるように頑張りまーす」

などと世の中をタカくくっているのなら、まったくもって惨め、愚かだと思う。

「おまえね。馬鹿も休み休み言えよ。
誰かれ構わず金金言いだしてだな、いわば自分のことばっかしで。
わたしはそれですから、言われたことだけプロとしてちゃんとやりますです。
あのね、そんなんでね、世の中が回るわけないじゃねーか」

 

良心について考える。

 

マメヒコは多くのヒトたちの、無心の支援でやれているんです。
ほんとに、どうしてこうなったのか?
よくわかりませんが、とにかく奇跡が起こったんだと思っています。


それに報いたい。
今日もやせ我慢をしつつ、良心を捨てずに店を開けているのです。

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井川啓央
Ikawa Yoshihiro

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