Etoire
Yoshino
2020

【収録曲】

1,グズのブルース The Blues for slowpoke
作詞 エトワール★ヨシノ 作曲 石川潤一

どんなとこにもいるもんだ
一生懸命 頑張ってる
それでも なんの
役にも立てず イラつかせる
だからグズは考える
「こういうときこそ笑うんだな」
失敗続く
なに笑ってんだ ふざけてるなよバカタレ
グズよ負けるな パッパヤー ブルース

いつも唇噛みしめて
涙がポタリ 膝に落ちる
それでも 今日も
おんなじミスを
リピートする
だからグズは考える
「いなくなったほうがいんだ」と
荷物まとめる
なにをしてんの とっととやりなさい

グズよ負けるな パッパヤー ブルース
グズよ負けるな それしき
グズよ負けるな それしき
グズよ頑張れ
ブルース
ブルース
ブルース

【ヨシノのからの言葉】


あのね、わたしにとって『グズ』ってのは、褒め言葉ですからね。
グズはさ、怒られて、慌てて、失敗して、また怒られてって。
自分のことはいつでも後回しでしょ。
ねぇ。

髪の毛がいつも跳ねてたりね。
自分が損しようがなにしようが、 いつもテヘヘって笑ってるの。
グズには明るさと愛嬌があるわね。
北海道に、従業員5名の小さな自動車修理工場があって、 そこに知り合いがいるの。
このコロナの騒ぎのときにもね、ちっとも休んでないんだって。
偉いわよ。
まぁ、お金、支払いなんかもあるんだろうし、 休んでらんないってとこが本音かもしれないけどさ。
そこの社長さんとはなしをしてて驚いたことがあるの。
その工場はね、出社時間も退社時間も決まってないんだって。
ずっとよ、ずーーっと。
だけど、朝の7時には全員、びしっと揃ってるんだって。
かっこいいわよね。

どうしてそうなったかって聞いたのよ、そしたらね。
北海道の冬、夜中にしんしんと雪が降ってる。
一晩で背丈ほど降る日だってある。
そんで朝の9時から仕事を始めようってなったらさ、 雪かきをして、
道を作ったりしてからじゃないと始めらんないわけね。
そうなると、自然と、めいめい、朝7時に集まるようになったっていうの。
もちろんそれは冬のはなし。
だけどさ、その、雪の降らない季節でもよ、 結局7時に集まって仕事始めてるっていうの。
なんとなく「そういうもんでしょっ」て働いてるんだって。
わたしね、このはなし聞いて、それだけで泣いたわね。
何かって言うと、ブラックとかさ、ルールとか管理とかで、 やいのやいの言ってる昨今。
しびれるじゃない、いいじゃない、あっぱれ日本人て感じ、しませんか?
そのなかに、修理工の試験に何度も落ちてる、 いわゆる『グズ』もいるそうなのよ。
だけどね、その『グズ』さん。

「おい、お客さまのタイヤを出してくれよ」って、 社長さんがひとたび言うとね。
「はい」って言って、山積みになったタイヤ置き場から、
即座にお客のそれを見つけて持って来るって。
しびれるね。
しびれますよ。

なんとなくあすこにあったな、って探し出して持ってくるんだから。
そういう従業員がいてくれるからね、社長さんも色々と大変だけど、 工場を続けようって思うんですよね。
それ、わかります。
その気持、わたし、ホッントわかります。
あの、言っときますけど、『グズ』と『クズ』は大きく違いますからね。
そんなアタリマエのこと、言わせないでよぉう。

『クズ』っていうのは小賢しいやつよ。
いるでしょ?自分の損得ばっかり考えて、 ちょっと自分の取り分が少ないとひがんでみたりするあれ。
多くくれそうなところないかと、キョロキョロしてるあれ。
『グズ』さんは美しんですよ。
それはきっと、生きてるだけで悲しい思いを、 いっぱいしてきてたからだと思うのね、うん。
はい。

あたしも『グズ』なんで。
わかります。
悲しい思いがヒトを美しくするんですよ。
フフ。
それでは聞いてください。
グズのブルース。

2,ニュースとゲーム News and Games
作詞・作曲 エトワール★ヨシノ

雨があがり 下りの坂道
君はほら うつむき歩く
裏切られた 真っ赤な世界に
君は空 見上げて 血を吐く
悔しさをぶつけようと
叫び声を 上げてみたけど
ちぎれた翼は 痛過ぎて
声にならない

ニュースが報じてる
「世界はひとつ」と
真っ赤な嘘さ あんな話しは
捏造だらけのフェイク
ニュースが報じてる
「人間は賢い」
でたらめだらけさ そんなデマは
偽善だらけのサイン
砂の小道 海に続く道
君は嗚呼 疲れて眠る
もたれ合う ふたりの世界
波の音 寝息と重なる
弱い心を隠そうとして
ささいな嘘に 噛み付くけれど
立ちすくむ ひとりは
ずっとずっと 寂しいはずさ

ニュースが報じてる
「命は尊い」
真っ赤な嘘さ あんな話しは
捏造だらけのフェイク
ニュースが報じてる
「弱者は美しい」
でたらめだらけさ そんなデマは
偽善だらけのサイン
ニュースは報じない
「ふたりの出会い」を
信じるボク 疑うキミ
ボクとキミとのゲーム
ニュースは報じない
「ふたりのかけひき」
DROPするボク BETするキミ
ボクとキミとのゲーム

ニュースが報じてる
「人間は賢い」
でたらめだらけさ そんなデマは
偽善だらけのサイン

【ヨシノのからの言葉】

ちょっと極端な話ししますよ。

もし明日、大地震が起きたとして。

たとえばよ、たとえばのはなしね。

たまたま居合わせたビルが崩れて、あなたはコンクリートのがれきの下敷きになったりするじゃない?
ねっ。

そういうことだってある。

ないとは言えなくもない。

東京にいたら、いつ大震災起きたっておかしくないから。

そんで、そんでね。

 

救助を待っているとき、なぜかそのがれきの下のポッカリとあいた空間に、もうひとり息をしてるヒトがいる。

砂埃の中で目が合って、「奇跡ですね」「ほんと」なんて話しながら、救助を待っている。

幾日か経って、互いに励ましあって、やがて二人は助け出される。

それが馴れ初めで二人は生涯を共にする。

そういう運命があなたに待ち受けてないとは、ないとは言えなくもありません?


「地震が起きました。死者は何人。未曾有の悲劇が起きました」っていうニュースの背後に、
こういう物語がないとは言えなくもないでしょう?


ニュース、ニュース、ニュース。


いまのニュース番組、ありゃなんですかね。

あんなもの、頼まれたってわたし見ませんよ。

いつも、なーんともいやな後味っつーの?お醤油と牛乳を混ぜたものを、
アイスカフェオレと間違って飲んでしまったようなね。

どうせニュースをやるならよ、ハッピーニュース専門チャンネルってのをやりなさいよ。

そしたら見るわよ。


「今日、どこそこで、こんな勇気ある行動したヒトがいたんです。

テレビの前の皆さん、みんなでその勇気に拍手しましょう。

イェーイ、拍手」


わたし、拍手します。


「さて続いて先読みニュース。

明日、あなたになんともハッピーなことが起こります。

それを、ここでこっそり教えちゃう。

けど、教えたらつまんないから、今夜はぐっすり眠って、明日の朝、楽しみに起きてくださいね。

あっ、ニュースでもなんでもなかった。

とりあえず、イェーイ、拍手」


わたし、大きな拍手します。


あなたにとってのハッピーニュース、そちらを大事にしてくださいね。

それでは聞いてください。

ニュースとゲーム。

 

3,ブルーのコスモス Blue Cosmos
作詞・作曲 エトワール★ヨシノ

廊下の影 あなたの声 立ち止まった
笑い声 愉しそうね 泣きたくなる
偶然なの カフェテラス 慌てたのよ
怒ってみせた シャイなわたしを
見抜かないで
風にブルーのコスモス
青空向かって 胸の奥が苦しい
いつか素直になりたい
ほんとの気持ちを 知ってほしくて
淡いなみだの恋心
わたし ブルーのコスモス

名前呼ばれ 振り返ると あなたがいた
帰り道の 銀杏並木 ダッフルコート
学校をやめる それだけさ 言葉残し
私置いて歩いてく かすむ背中
風にブルーのコスモス
青空向かって 胸の奥が苦しい
いつか素直になりたい
好きだった気持ちは 届けられず
花が散ってゆく季節
わたし ブルーのコスモス

いつか大人になりたい
好きだった気持ちは 届けられず
花が散ってゆく季節
わたし ブルーのコスモス
いつか大人になりたい
好きだった気持ちは 届けられず
花が散ってゆく季節
わたし ブルーのコスモス

【ヨシノのからの言葉】

When Pigs Fly.
これ空飛ぶ豚って言葉。
英語で不可能を表すことわざなんです。

「お前が弁護士になんかなれるもんか、
まるで豚が空飛ぶようなもんさ」

っていう使い方ね。
でもですよ。
2020年。テクノロジーって進んでますでしょう!?
すごいですよねぇ。
ほんと近いうち、豚なんか空飛ぶかもしれません。
大きくなったら豚舎から自動的にドローンが豚を運ぶとかね。
バイオテクノロジーもすごいでしょ!?
なんですかね。人面犬とか、人面魚とかもできるわね。
犬の顔したヒトなのか、それともヒトの顔した犬なのか。
あっそれは、犬面人か、ハハ。

Blue Roseっていうのもおんなじ意味らしいわね。
不可能、無理、って英語のことわざ。
バラには青い遺伝子ってないんだってね。
だから青いバラって絶対に無理なんだって。
ところがどっこい、いま青いバラってあるんですよ。
なんでもパンジーの青い遺伝子をバラに組み込んだそうよ。
すごいよね、すごいわね。
Blue Roseの花言葉は、不可能だったらしいけど、
いまは「願えば叶う」に変わったんだって。
花言葉ってのもいい加減なものだけど。

でもね。わたし、不可能、てなんか大切なものを含んでいる気がします。

(あのヒトのことが好きで好きで仕方ない。
だけど、だけどさ。
この恋は実らないの。絶対無理なのよ)

そう思ったら、シュンってなって、
枕に突っ伏して泣きたくなるときあるでしょ。
あるよね?ありません?わたし?、、、ありますよぉ。

そうやって、なにか大切なヒトなのに諦めなくちゃいけない。
そういう辛い経験をすると、傷が心に深く残りますね。
ずっとずっと、シクシクと痛みが残ります。
できれば傷つきたくない?たしかに。
それを避ける方法がありますよ。
かんたんなことです、大切なヒトを作らないことです。
誰も好きにならないことです。

でもね、傷があるからヒトに優しくできたりするのよ。
不可能なことってあるんだ。
そうしてできた心の傷は、傷のないヒトより美しいのはなぜでしょうか。

青いコスモスって、いまのところないでしょ?
えっ?いま研究開発してるとこあるの?
余計なことしないでもらいたいです。
それでは聞いてください。ブルーのコスモス。