「企画力」について

桐生から東京に戻る列車のなかで、Web動画を見ていたら、
「選挙の公約として『教育の無償化』を掲げるよりも、『世界ランキング1位を目指す大学をこの関西に作る』と掲げるほうが、教育への意識を高めることには有効なんじゃないか。
投票したいっ、ワクワクするっ、そんな風な空気を作ることのほうがいまの選挙にとっては必要じゃないか」

そんな趣旨の対談動画で、秋色の田んぼを眺めながら、なんだかうーんと考えてしまいました。

みんなをワクワクさせるような企画。
そういうものってなかなかな難しい。
ボクもMAMEHICOを始めて、日々、そういう企画力が大事だよなと思いますし、ボクもボクたちにも欠けているところだなと。

どうしても。
日々の営業にボクらは追い立てられている。
そうするといろんな物が見えてくるので、突拍子のない企画って考え難くなるんですね。
真面目なことを愚直に伝えていこう、それが一番良いのだっていうマインドになってしまう。

ボクたちの持ち前の実行力と忍耐力で、足りない企画をカバーしちゃってるとも言えるわけで、それではダメだよなと、ぼんやり考えながら列車は浅草に向かっています。

コミュニティが希薄な時代、だからこそ、コミュニティの中心となるカフェを作るのだ。
それはメンバーシップ制のカフェであり、イベントを精力的に発案していくカフェになるのだ。
そんなことを打ち上げて、丸2年のあいだ、やってきたわけです。

考えに賛同してくださるお客さんはいますし、その考えは間違っていないと思ってますけど、理念が正しいからこそ、面白さが足りてなければ、ヒトはなかなか集まらないというのも実感しているんです。

「MAMEHICOのバリスタが、世界的なコーヒー大会で優勝」
「ミシュランに毎年掲載されているカフェ、それはMAMEHICO」
「カフェとして世界基準の環境・サステナビリティ認証を初めて取得したMAMEHICO」
こういうわかりやすいニュースフレーズが、MAMEHICOにはありません。

そういうことに乗れない自分というのが間違いなくある。
外部の権威、ランキングに依存することはみっともないことであり、本来やりたかったこととズレてくるに決まってる、と乗れないんですね。

そして、かなり独自の世界観や哲学を大切にしてやってきた自負もある。
だから、無理に権威や外部評価に乗っかるんじゃなく、独自の価値を築き、わかるひとにわかってもらうことが大事だよな、とどこかわかりやすさに対して自制しちゃうんですね。

中身を伴いつつ、面白い企画を打ち出すことの難しさ。
そんなことを、この頃よく考えるのは、急に涼しくなって、頭が秋モードになったからかもしれませんが。

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