MAMEHICOを20年続けてきて、長く続るには忍耐力、コツコツ続けるというのが大事でしょ?って思われるけど、ボクは小さい時から飽き性なんですよ。
お店を続けるコツはなんですか?と言われたら、飽きることは大事だと思うんだよね。
たとえ良いことでも、日々おんなじことをずっとおんなじようなメンツや局面でやり続けていたら、そこに汚れが溜まっていくものだと思う。身体に良いものを食べている、環境が良いところにいるとしても、その汚れはバカに出来ない。
その汚れが自分を蝕んでいくということが昔のヒトにはわかっていたので、それを祓うということでハレの日、お祭りのような日を設けたんだろうと。
ハレがあって初めてケを継続できるということ。
そのくらい飽きるということはとても大事。
これだけいろんなものが溢れ、いつもおんなじじゃ飽きられるという時代の中で、ボクがやってきたのは変化の哲学。
スタイルを固定しない、常に変化し続けることで、変わらないでいられるということがある。
根っこは変わらないんだけどね。
例えば、イケメンの男の子が歳をとっても頭も薄くならなければお腹も出ないなんて不自然。年相応に変化するわけで、変化させないのではなく、移ろうことを前提に本当に大事なもの、ソウルみたいなものは変えないために、表のスタイルは固定しないのが大事だと思うんだよね。
三茶店に続き、銀座店にはステージがあるとか、神戸は購買部があって御影MINIになっている、桐生、オープンする予定だった糸島。これは全部、地域や空間ごとに異なるスタイルを採用するというか、その時の、違うスタイルを取り入れてきた。
おんなじことをやるのではなくて、その場所にあった形のものを作って行きたい。それを世の中に問うてみたい。
メニューもなるべく季節ごとに変わる形にしてるよ。
ボクらは常に、過程でありたい。未完成であることの魅力ってあると思うんだよね。予測不能な時代に未完成なまま出していく、日々変えていく。
そういう意味で言えば20周年のマフィンも、ボクらがずっと飽きては復活させてきた集大成。
自信作なので是非、MAMEHICOのHPのウェブショップを見て、20周年のお福わけやいろんなイベントに参加して欲しいなと思ってます。