「井川さんに訊く 新春放談」

新年明けまして、
おめでとうございます。
旧年中はお世話になりました。
今年も、よろしくお願いいたします。
はい。

年越しはね。
深夜までやらされたけど、
元日は初詣に行ったよ。

ボクは占いとか嫌いじゃないけど、
あんまり信じてないのね。
だけど、なぜかおみくじは好き。
あのチープな感じがいいよね。
あんなものでも、
良いこと書いてあったら嬉しいしね。
で、大体、吉か大吉しか
引かないという特技もある。
たぶん悪いやつは
忘れてるだけだろうけど。

初詣は横浜に住んでた時はね、
鎌倉や葉山の神社に行ってたんだけど、
誰もいないひなびた
お寺や神社を探して。

だけど渋谷に住んだことがきっかけで、
ここ数年は都内の神社に
お参りに行ってんの。
今年は二年連続で
豊川稲荷東京別院に行ったよ。

赤坂にある、あれ、
神社じゃなくて、お寺なのね。
まぁ、どっちでもインだけど。

御稲荷様は水商売に
ご利益があるからね。
カフエにはよかろうと思うんだね。
前から知ってたけど、豊川稲荷は、
芸能関係のお参りで有名だからね。
芸能人の提灯が
いっぱいぶら下がってて、
そのファンらしきヒトもいっぱいいる。

だから、まったく
ボクの好みじゃないよ。
そもそもボクは
人混みが大嫌いなのでね。
初詣も好きじゃない。
毎日満員電車に乗って、
さらに元日まで
満員の神社に行くなんて、
どうかしてるよ。
だけど、ボク以外の家族は、
どうも人混みが好きなんだね。

なので彼女たちに
付き合っているうちに、
人混みにもだいぶ慣れた。

昨年のボクはね、運気としては、
まぁ下がり気味だっただろうね。
良いことあんまりなかったもの。
だからわりと、
おとなしくしていたつもり。
と言っても、色々やったんですけどね。

カフエ マメヒコの本業は、
真面目にきちんとやった。
真面目に材料も、手作業も。
よくやってるなと自分でも思うよ。
ほんと、カフエ以外のことやってたら、
もっと出世したと思うよ(笑)。

客の入りは水もので、毎年、
どうなることかわかんない。
渋谷のお店の客足は、
相変わらず不安定だった。

そのなかで、なぜか昨年は
芸能活動が!?忙しかったね。
年末年始もトークイベントとか、
生まれて初めてやったし。
女装して歌うたって、
お金取るなんてことも、
まさかそんなことやるなんて
思いもしなかったよ。
それも御稲荷様に初詣に
行ったせいじゃないかと思ってるよ。

三軒茶屋のコーヴァイヴの跡地で
やるのは辞めたのね。
なんか縁がなかったんだと思う。
そのかわり、2018年の今年、
考えているのはね、
『カフエ ゲーテ Cafe Goethe(仮称)』。

ここのところずっと
そのことばっかり考えてる。

この店でね、
食う、聞く、話す、演る、笑う、
を総合的にやりたいの。
結局、ヒトの幸せは
そういうことだと思うのね。

まず入口は花屋にするつもり。
できれば森の真ん中でやりたいんだよ。
ドナウ川のほとりのお城を
まるごと手に入れてね。
その裏のブドウ畑も全部、
自分のものにして。
でも、そんなのできっこないから、
だって探してるのは下北沢なんだから。

東京のコンクリートの
真ん中で新しく店やるのに、
まったく自然とは関係ないよ
というのは嫌だからね。
お店でもさんざん花買ってるし。
だったら花屋を作ろうと思ってるの。

そしてね、小さなデリを作る。
ここで惣菜とか、
焼き菓子とかパンとかを売るのね。

こういう花屋とデリがあると
女の子は喜ぶからね。
かつての女の子たちもね。

そしてね。
買いたいというか、中に入って、
一緒に作ったり手伝ったりさせたいの。
手伝った分は、
なんか店で使えるように、
溜められるようにしてね。

ただお客さんであるより、
こういうのって、
ここの一員であるという、
安心感がほしんだよ。
なんかただお客さんしててよ
っていうと、場違いだと感じて、
バツが悪くなる女の子って、
いっぱいいるんだよ。
そういう性格の子に
活躍できる場を提供したいわけ。

珈琲なんかも、ここで売ればインだよ。
それでそれ持って、
客席で食べれるようにする。

ほんとは天井が3m50くらい
高いといんだけど。
中に入ると50席ほどの
木でできた客席があってね。
ちょっとした
ステージなんかもあるわけね。
そこはゲーテステージと
みんなで呼んでいて、誰でも上がれる。
そのかわり上がったら、
みんなを喜ばせなくちゃいけない。
多くても5人くらい上がれればいいよ。
大きいにこしたことはないけど、
都心の一等地では空いてるステージにも、
坪、2万も3万も家賃かかるからね。
とにかく演るやつからも、
聞くやつからもお金を取る。

ただ、その金額は、ボクが決める。
一律いくらとかしないよ。
無料でやらせて、よかったら
投げ銭してくださいみたいにね。
案外、集まったら、
そこからお金取るかもしれない。

ちょっとした楽屋があってね。
照明とか音響とかコントロールできる
PAも用意されてる。
こういうところも
質素だけど美しくしたい。
ライブハウスは、
なんか汚いところ多いから。

ゲーテの公演なんかも、
ほぼ毎日やりたいし、
映画も連続ドラマもやってみたい。
店そのものが、いわゆる
プロダクションになってるように、
したいわけ。
デザイナーや、カメラマンなんかも、
役者も音家家も、
協力してくれるヒトは片っ端に使う。
ただし、みんなどっか食うのが好き、
ってヒトのほうがいいね。

たとえば世界中に美術館があるでしょ。
そこには必ずカフエがあるよね。
そういうところで、
イベントをやりたい。
ほかにもハタケでやってもいい。
船の上で釣りしながら、
音楽会をやってもいい。
とにかく
食う、聞く、話す、演る、笑う、
に関わることを、縦横無尽に創る
プロダクションもやりたいの。

わかってるよ。
こういうのが、ほんと胡散臭いことは。
芸能ごとだからね、水商売。
こういうこと言っても、
どうなるかわかんないもんね。
ビジネスじゃないんだよ。
ビジネスって言うのは
不確実さを排除させるものだから。

だから信仰なんだよ。
芸事は古今東西、信仰が作るんだよ。
みんなくっついてるわね。
豊川稲荷いけばわかる。

だからね、やっぱり、
信仰があったほうがいんだよ。
豆じゃだめなんだよ、弱い。
そこでゲーテを信仰がわりに使うわけ。

ゲーテは知名度はあるけど、
意外とみんな知らないからインだよ。
なんか偉いヒトみたい
っていうのが味噌。

で、ちゃんと読んでみると
きちんとした実務家だからね。
虚業家じゃないから、
ちっとも胡散臭くないの。
だからゲーテを祀った
ゲーテ カフエにしようと思ってる。

ボクが思ってることはね、
あんまり言いすぎるとよくないわね。
ボクが間違って
崇拝なんかされたら困るもの。
不完全な人間が崇拝なんかされたら、
それはつまり、人生の破滅だよ。
窮屈で仕方ない。

だから、その係は
ゲーテに押し付けちゃう。

ボクが言いたいことを
ゲーテの言葉から探しだして、
「ゲーテはこう言っています」
ってすりゃインだから。

「ゲーテはこう言っています。
ヒトの幸せは、
とにかく食う、聞く、話す、演る、笑う、
にあるのだと」ってね。

その場所はね、
みんなの寄付で建てたいね。
ゲーテ基金でね(笑)。
銀行員にこんなこと言っても
通じなさそうだし。
クラウドファンディングもなんか、
大義名分がめんどくさいからね。

まぁそういうところがあって
良かったってヒトはいると思うし、
これから増えると思う。
けどまだ早いのかな。
ボクは、いつもちょっと早いからね。
でも必要となったときに始めたって、
物事は遅いんだよ。
だからボクからすれば、
みんな全部遅くて
イライラしちゃうんだよ。

このことをホームページにあげるから、
協力してくれるヒトは書き込みして。

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