2019年第1回目は瀬戸内海からお送りします。
尾道から生口島、そして怒和島を歩く「檸檬の島 遠足」に来ています。愛媛県の瀬戸内海側に忽那諸島があり、その西部に位置する小さなみかんの採れる島が怒和島です。成人式の今日はそこから梅田君と対談です。
子供の頃の理想と大人の現実が工作し、挫折を味わうのがヒトです。
それでも、いくつになっても自分の道を模索するのが人生です。
成人式は故郷に帰らずに、式にも参加せずに、友達と渋谷のバーゲ
渋谷で買いたい物は特に無かったけれど、成人式にも特別な思い入
お正月にレンタルの振袖を着て写真だけは撮っておいたし、その式
今にして思えばそれだけではなくて、そのまま惰性で大人になって
自分が同じところで足踏みを踏んでいるのに、時間ばかりが過ぎて
なのに望まない方向に身体が向いていることに対する苛立ちや焦り
やりたいことを本気で追求出来ないままに、ただ大人としての責任
全然大人じゃないのに、無理やり形式だけ大人にさせられるような
渋谷のバーゲンで友達が嬉々としてスカーフを選んでいる店の外で
その光景を横目に見ながら、彼らの眩しさを羨ましく思っていまし
その前日まであなたは数日間篭って、卒論を書いていました。
卒論のテーマは「芸術について」。
短大に通っていた2年目に専攻した芸術学の授業があの頃のあなた
教科書はなく、黒板にも一切何も書かない先生の言葉を絶対に聞き
もう一度あの瞬間に戻れるなら、私もかつてのあなたの隣りで同じ
肝心の芸術について書いた卒論は、卒論と呼ぶにはあまりに乱暴で
宿題を終えた解放感を味わう一方で、自分が書いた内容と、現実の
でもそんなモヤモヤした気持ちは上手く表現出来ず胸に押し込めた
あれから30年という年月が過ぎました。
その間、就職して自活しながら、このままではいけないと、一度全
ままならないことが人をたくましくすることも知りました。
誰も振り向かず報われないと思えることからをも、糧を得ようとす
かけがえのない出会いもありました。
思いがけない優しさに触れ、手を合わせたくなるようなこともたく
現状が行き詰まる時こそ、内側に潜在する可能性を開くチャンスな
だからあの時のあなたよりは少しだけ強く、賢くなったつもりでは
それでもあの時のあなたの情熱や純粋さには今の私から敬意を送り
これからも常に二十歳の頃のあなたを私の前に置いて問いかけるこ
私達は互いにもう一人ではありません。
かつてのあなたには経験を積んで少しだけ強く賢くなった今の私が
だから今の私にも、若さ溢れるかつてのあなたの熱と力を貸してく
そしてこれからは他の誰でもない私達の人生を、今の私達だからこ
二十歳のイカハゲネームさとみさんへ。
まずはお礼を言わせてください。二十歳のあなたはお便りのネタの
地元を出て仙台の大学に入ったあなたは、色々なことを経験します
「そんなの言われなくてもわかってるよ!」とあなたに言われそう
ごめんなさい。二十歳のあなたはちゃんとわかっていますよね。だ
こんなこと言うと、「エラそーに言っちゃって。そういうアンタは
うーん。まあまあボチボチ頑張ってるよ。こっちも色々あるのよ。
怒和島から見た海の景色です。本当にいい天気で、暖かく、穏やかな海でした。
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