いかひこ塾「独善主義をやめましょう」

11月24日、いかひこ塾がはじまりました。

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テーマは「独善主義をやめましょう」。初回のこの日、10名以上の受講生が集まりました。いつものマメヒコとは違った会場は明るいスペースで、新鮮な雰囲気です。

たっぷり2時間の講義内容は、追って詳細なレポートを公開するとして、今回はほんの一部だけお届けします。

まずは孟子の「独善兼善」という言葉のお話から。「独善的」と聞くと、自分のことだけよければそれでいい、というネガティブな意味に聞こえますが、本来は「自分が地位や権力を持つなど社会的影響力があれば他の人をよい状態に導くこと。そうでない場合は、せめて自分だけでもよい状態にしましょう。」といった意味なんだそうです。

そして「小さな山の味わい」のお話。
インスタのフォロワーが10人程度の個人が、企業や有名人のアカウントのように数千、数万のフォロワーを目指したいと言ったらどうするか、というお話。井川さんは、「もし10人のフォロワーが15人になったら1.5倍に増えたことになる。それってすごいことじゃない?どうしていきなり数千、数万を目指さないといけないの?5人増やすだけなら、具体的に友達の顔が浮かぶよね?数千、数万だったらそうはならないよね?」と言います。
これは、「映え」を狙った素人が「高尾山なんてか登ってもね」と、最初から難易度の高いエベレストや富士山を目指すことだったり、わざわざ人の多い京都の観光地に紅葉を見に行くようなものです。高尾山だって、近所の公園の紅葉だって十分に魅力があるはずなのに、その味わいに気づけないのはとても残念です。日々の中で小さな山を味わうことが、「それでも、今日を楽しく生きる」につながるのかもしれません。

「空気を読む日本人」の話も興味深いものでした。日本人が空気を読むのは、米文化だからだそうです。米作りには、水田を作る「土木」が必要。「土木」は1人や1家族だけでは難しく、村をあげて大勢で協力しあう必要があります。そんな中、「いや、ウチは他のモノ作るから、水田作りには参加しません」と言えば村八分にされます。自分の意思や主張はさておき、周りとうまく協調することが求められるのが、そもそもの日本の文化なのです。
自分の都合がよいように振舞うことを表す「我田引水」という言葉についてのお話もありました。文字通り、自分の田んぼにだけ水を引くというのは、日本人として協調性を欠いた行為なんですね。
一方、欧米は麦文化。米と麦の話は国民性の違いや、日本と欧米の文化を対比する事例として語られました。どちらが良い・悪いということではありませんし、これだけ欧米化された生活を送る日本人が、今さら米文化に戻れるわけもなく、どうバランスを保つかが大事です。

テーマは「独善主義をやめましょう」でしたが、それだけにとどまらない話のスケールに頭がフル回転でした。
過去に行われた「マメとクルミの朝(マメクル)」「味噌会」「食べよ、」、そして現在も毎月開催中の「あの頃、ボクは信じていた」での話にもリンクしますし、これまでの集大成のような「いかひこ塾」。こんな話は、ほかのどこでも聞けないでしょう。今後は隔週開催ですので、ぜひ井川さんの話を聞きに来てください。

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