マメヒコのお客歴15年の酒井俊直さんとの対談です。
マメヒコの井川がやらんとしてることを誰よりも、
的確に理解していると自他ともに認める酒井さんです。
ラジオ いかひこ深夜便です。
ナビゲーターに、マメヒコ歴15年、
マメヒコがやらんとしてることを誰よりもわかっている、
サカイ氏、を迎えてお送りいしています。
第4回目、取り上げる題材は「エトワール★ヨシノ」について。
エトワール★ヨシノのリサイタルを見に行くのは気が乗らなかったというサカイ氏。
そこから印象が変わってきたという話を、ずっとしています。
さて。
ボクにとってエトワール★ヨシノとはなんなのかを、ちょっと書きます。
エトワール★ヨシノという歌い手がボクに憑依してる、
そういう形式でライブはやるのよ。
だから、始まっても、なんの説明もしない。
はじめまして、エトワール★ヨシノでございます、としか言わない。
それじゃ、なんにも伝わってないよ。
みんなでその???、その周囲を楽しむ、
メタフィクションを楽しむ、それがヨシノでしょ。
ボクはそう思って創ってる。
ヨシノっていうのは社会の枠組みの外にいる。
常識とか、法律とかの外。
感情優先の社会に生きている存在なわけ。
常識や法律から外れていて、お金や権威とも無縁。
そういうディテールを無視しちゃダメだよね。
白けさせちゃだめ。
ヨシノって、マメヒコの宣伝だったのかー、
井川の承認欲求を満たすマスターベーションなのかー、
なんて納得されちゃ一番だめなわけ。
なんでやってるのかてんでわかんなかった、とならないと。
だから常識の世界に生きてるヒト、枠組みの中で生きてるヒトにとっては、
ヨシノは意味不明だし、そして恐怖だろうね。
常識も法律も通用しないところで、ニヤニヤ笑ってるんだから。
健全そうな銀座のライブハウスという、安全なフレームの中で、
異界の恐怖を見せる。ほんとの恐怖じゃなくてね。
昔の遊園地にあったインチキ臭いお化け屋敷くらいの恐怖。
恐怖と安全のバランスだけで、3時間引っ張っていくんだよ。
ボク自身は、そういうイメージができたら、
あとはどうにでもなれという感じを持って臨むわけ。
そうすると、初日と二日目じゃ全く別なステージになるんだよ。
そこに立ち会ってる人間の感情が違うんだから。
上手い歌をお聞かせしましょうで、お客さんを呼んでるわけじゃない。
社会の枠の中で生きてる(るしかない)人間たちの、
抑圧された感情を、安全が担保されたステージで、
どこまで揺さぶるるか、それがエトワール★ヨシノだってことだよ。
今回も、ヨシノにまた会いたい、そんな感情がお客さん側にあって、
口には出さないけど、ヨシノにしっかりと伝わった。
だから続けるんだよ。
会いたいと思ってくれたヒトが、
次回のライブに来てくれるわけじゃないよ。
わたしはもう来ませんけど、どこかでヨシノさん生きていてください、
わたしもあなたと同じようにに生きますから、そう思うものだよ。
だから採算がどうのとか、こっちの都合で、
勝手に止めたりしちゃいけないなとは思うのね。
続けなきゃいけないなとボクは思ってる。