マメヒコのお客歴15年の酒井俊直さんとの対談です。
マメヒコの井川がやらんとしてることを誰よりも、
的確に理解
ていると自他ともに認める酒井さんです。

いかひこ深夜便2020 #18/あなたはバッタなの

遠足で小さなバッタを見たというはなしをしています。
そのバッタはとても小さく、けれどすべてが小さいものの、
それはバッタそのものでした。
そして、小さいなりに、足を使って遠くに飛ぼうとしているのです。

そこで、ボクはこう思いました。
バッタは、小さいうちからバッタとしての訓練を経て、大きなバッタになるのだと。
そして人間もそうだと思うのです。

小さいうちは毛虫で、大きくなると、まるで姿形を変え、蝶や蛾になる虫もいます。

カブトムシの幼虫は土の中で腐植土を食べて育ちますが、成虫になれば、
樹液を食べて生活します。

ホタルは幼虫のとき、カタツムリなどを食べる肉食ですが、
成虫になると何も食べません。
幼虫のときに蓄えた栄養だけで生活します。

成長物語と言うと、幼虫からまるで成虫に大きな変化をするほうが神秘的であり、
物語的ですが、人間はそんな劇的な変化はないのです。

少しずつ、できることを増やして、増やして、遠くまで飛べるバッタになるのです。
あなたは、いつか蝶になる日に備えている芋虫ではなく、あなたはいまも蝶なのです。

飛んでみることです。
飛ぶんです。