【映画を作るにあたって】
自分らしい作品を作ろうと思ったら、
誰にも邪魔されない聖域を作ることだ。
映画を作るより、聖域を作ることのほうがいずっと大事なことだ。
そして完璧に作ろうとしないこと。
細かいことはこだわらない、なるべくおおざっぱに作る。
批評家ではなく、創造者なのだから。
作りたいなら批評眼はひっこめることだ。
季節感は大事にして、シリアスだけど可笑しくて、
気持ちが揺さぶられるんだけど、メロドラマではなくて。
社会はこんなもんだろうという映画ではない。
こんなものかもしれないけど、ほんとにそうなのかな、
そうではないんじゃないかな、
というものを作らなくてはだめだ。
音楽も含めて映画。
人生の無意味さ、実存の不安定さを映画で表現できるか。
そういう映画が作れたら作りたい。