マメヒコの井川とクルミドコーヒー、
胡桃堂喫茶店の
店主影山知明さんとの対談です。

(影山知明)
井川さんはぼくの人生を2008年~
あらぬ方向へと導いてくれた
張本人であります。

以来、井川さんとはよく会い、
よく話をしてきました。
一緒に話をした時間を集計するアプリでも
あったなら
ぼくの人生においては井川さんがダントツの1位。
その長さはもちろんですが
その中身の濃さ、気付きの多さ。
それは、井川さんが、自分とはまったく違う
タイプだからということも
大きく作用していると思います。
ゆえ、今の自分の大きな部分は
こうした井川さんとの関わりによって
できていると言って、過言ではありません。

マメクル2020 #42/ いちいち金かかるんすけどね

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中年のおじさん二人が、秋の公園でぼやいています。
「いちいちお金かかるんすけどね」。

なにか考えがあって、考えがなくても、行動しようとするとき、お金がかかります。
どんな良い考えだろうが、悪い考えだろうが。
電車に乗る。お茶を飲む。おまんじゅうを食べる。小さなスプーンを買う。
雨風しのいで寝ましょう、ってだけでもお金はきっかりかかります。

とにかく、いちいちお金がかかります。
そのいちいち、いったい誰が払うんでしょう?

「プロジェクト経費として、しかるべき処理をすればいんでは?」

あーた、なに眠たいこと言ってんの?
なにもかも勘定科目に照らし合わせて処理する、そんなことできっかよ。

「うちは細かいとこまでちゃんとやってるざます」

あぁ、そうっすか、ご苦労さまっす。
スムーズに物事を進めるため、
時間を節約するため、みんなの志気を上げるため、
そのいちいちに、ちょっとしたお金はかかるものなんです。

とくにね、新しく何かを始めるときは、
見通しが立たないためにお金はジャンジャン出ていきます。
まったくもって遠回りだった、無駄道だった、引き返そう。
途方に暮れることが多く、気持ちの落ち込みに合わせて、
いちいちお金がかかるものなのです。

とにかく、いちいちお金がかかります。
そのいちいち、いったい誰が払うんでしょう?
覚えておいてください。

道なき道を歩むとき、
かかるコストは旗持って先頭歩くやつが払うものなんです。
旗を持って先頭歩いたこと無いヒトには関係ありません。
払うだけ馬鹿らしいお金です。

「旗を持って歩いてる、その名誉を金で買ってるってことね」

あへた、まだ眠たいこと言ってるの?目ヤニついてるよ。
そういうことじゃないわけよ。
まぁ、いいわ。

新しいことを始めるには、そのいちいちにお金がかかり、
旗持って先頭歩いてるやつが払うということだけ覚えといて。

「旗持って金まで払うなんて馬鹿らしい」

いやいや、ほんとそのとおり。
その後ろをついて歩いて、文句言ってるのが一番てはなし。