マメヒコを開店したころはどんな風だったか気になったという酒井さん。
初めて来てくれたお客さんというのは、実は全然特別なんかではなかったといいます。
最初に来る人たちは、ただ最初を見たいという人たち。
2回来てくれることも少ないし、この店の魅力を知ろうとなんてしてくれません。
お客さんはおろか、スタッフだってこの店のことをよくわかっていないのです。
では、いつこのお店がどんなことをやろうと思っているのかを理解してくれるお客さんやスタッフが来るのか。
それは今もって実現できていないと言いますが、
ちょっとずつちょっとずつ、井川さんのやりたいこと自体への理解をしてくれる人が増えています。
ちょっとずつ、でしかないんですね。
ブナの原生林を作るときにも、最初は白樺だらけの森からそれらが淘汰されていくのを待つしかないように。
マメヒコというものがそれらしくなるには、想像以上の時間と労力がかかるようです。