リアクション

リアクション

TVが面白くなくなったのは、リアクションで笑いを取る人がほとんどになってしまったからだと、TBSのバラエティのプロデューサーだった方が言っていたけれど、僕もすごくそう思う。
リアクションのリアクションを取ることが、盛んな世の中になってしまっていて、みんなが発言しているということを斜めから見て、みんな発言できることがすごい、そこに感心しちゃいました、という形のリアクションを取っている。
なぜこうなるかというと、何かをアクションするということに対する自己肯定感の低さだと思うよ。世の中が成熟するにつれ、みんな消費者になってしまった。消費者は、誰かが提示したものを買うという形のリアクションをしている。子供時代から消費者として育てられた人は、アクションすることよりも正しいリアクションを学ぼうとするね。
アクションはプリミティブな行動で、何かを自分から発動する。でも社会が成熟しているせいか、不景気が続いているせいなのか、やっぱりリアクションの方が楽だ。けれども、リアクションは、アクションあってのリアクションだから、みんなが良いリアクションを選んだところで、それは所詮、限界がある。
アクションしていかなくてはいけないんだというマインドは、訓練で何とかなるものだと思う。
例えば、僕が連ドラを作ると言ったら、何かに対するリアクションとして作ろうと思わない。自分でこのメンバーでやった方がいいと思うからやる。常に何かを見てリアクション芸を磨くというのは、結局のところ限界がある。やっぱり、そんなような気がしています。

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