塾の教え

いかひこ塾というのをやってました。

塾と言ってもボクが何か教えるわけではなくて、お店に良く来ていたお客さんたちと一緒に、自然発生的にやってたこと。

お店にいると、自分達の考えが社会とズレてると思うことがあるね。
働くこと一つとっても、自分の時間を時給に換算し、労働者の権利として主張するのは、ボクは間違っていると思う。テレビや何かで、ブラックだとかパワハラだとか、ごちゃごちゃ言うから、若い子達はそれを信じているんだよね。

大きい会社と同じことを小さい会社が義務化すれば、小さい会社はどんどんやって行けなくなり、潰れちゃう。小さい所に合わせて国の制度を作らなきゃ、小さい店は失くなっちゃうということに、マメヒコをやっていて気付いてね。

うちは、いつでもお金はピーピーだけれど、「手伝いますよ」って言ってくれるヒトがいる。
うちのスポンジケーキを焼いてくれるヒト、パンを運んでくれているのはお客さん。
人件費抑えるつもりでやってるわけじゃない。手伝っているヒトも「言わずもがな、わかるよ、そんなこと。」と、やってくれてるわけ。これって、すごいハイコンテクストなコミュニケーションだよね。

ある時、アルバイトの子達のお給料を払ったら、スタッフの分がなくなっちゃった。すると、スタッフの子達が「いいよ、ある時払いで。」と言う。
自分たちはお金で動いてるんじゃないからねというプライドなわけでしょ。
困ってるならお互い様、日本という国の、助け合い、気概があったから、潰れずに来てる。これが伝統、日本人の文化で、ボクはとても健全だと思っているし、それがマメヒコの誇りに思うところ。

そのヒト達で演劇や映画をやろうというのが、ここ何年か続いていて、それをいかひこ塾という形にしてたわけ。内輪だけでなく、外に開いていたのは、若い子にほど必要だと思ったから。

そのいかひこ塾の唯一の教えは、「3つのおにぎりを5人で分ける」っていうことです。

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