蒸すと茹でる

ボクは毎日お弁当を作っているけど、葉物が多い時期は、キッチンじゅうが葉っぱだらけになるね。

葉っぱが目の前にあると、気がそぞろになって片づけてしまいたくなっちゃって、この前、蒸し器で葉っぱを蒸したら、葉っぱが柔らかくなり過ぎちゃった。あーそうか、やっぱり茹でなきゃだめだなぁと思ったね。

葉っぱは基本、茹でる。種類によって、5秒~20秒位で熱湯にくぐらせたら終わり。そのあと冷水に当てることもあるけど、そのままザルにあげて放置すると余熱で火が入るから、シャキっとしてるけど甘みもあって丁度良いのが出来る。
因みにお浸しは、いろんな葉物を混ぜた方が、食感と香りの違うものが混じって、ボクは好きなんだよね。

茹でるのは、お湯が沸く迄待たなきゃいけないけど、蒸すのはお湯の量が少なくて済むから立ち上がりが早い。蒸すのは、非常に便利で合理的な調理法だと思うよ。
芋も「蒸す」と「茹でる」では味が違う。蒸すと、成分が水に溶けださない分だけ味が凝縮するよね。でも、その分、えぐみが残るから、食材によって調理法を変えればいいよね。

蒸す時の蒸気は威力が強すぎてコントロールしにくいけど、カボチャや芋とか時間のかかるものには、いいかもね。
蒸すのは何がいいかって、大量に出来るのがいい。
昔はかまぼこを囲炉裏端で焼いていたんだけど、今は木に半月状にしたすり身を置いて蒸す。なんでかと言うと、焼くより手間がかからないから。大量に均一にものを焼くときは、焼きムラが出来てしまって難しいね。今はオーブンがあるけど、昔は無かったからね。

ヨーロッパは石文化でオーブン。蒸すのは水文化だから、水が豊かにある所じゃないと出来ないんじゃないかな。
「蒸す」と「茹でる」は、どっちも100度の温度帯で加熱する調理法で、微妙にそれぞれニュアンスがあって、「蒸す」っていうのは蒸気の力でいろんなものを美味しくする魔法の調理法だと思うよ。

Archive
カテゴリー