「ワタシは音楽を続けたいのです。
だけど自分の生活もある。
だから手っ取り早く、お金を稼いで、
スキマを縫って、音楽を続けているのです。
だけど今の仕事をしていると、
きちんと音楽と向き合う時間がない。余裕がない。
それがいつも、歯がゆいのです」
そうはなす知人がいました。
ボクは「なるほど」と相槌を打ちます。
「いまの日本は、年寄り世代が詰まり息苦しい。
政治も経済も、やつらのやりたい放題だ、
若いボクらは搾取されてるだけなのだ、
チャンスもなく、夢も希望も無い、チクショー」
そうはなす知人がいました。
「そんなこと、口にすんなよ、
どうせこの国は終わってんだからさ」
その知人の周囲は、さらに冷ややかです。
ボクは「たしかにね」と相槌を打ちます。
「そんなことは無理だ、理想論だ、現実的ではない」
と決めつけ、自分をがんじがらめに縛り付けてるヒトと話すとき、
ボクは自分だったらどうだろうと考えます。
今年のボクも、不可能な局面にたくさん置かれた気がします。
渋谷から銀座に移ったのも、なかなか壮絶でした。
神戸でお店を開いたけれど、ヒヤッとすることがいつもある。
頑張った結果、不可能なままだったことも、たくさんあります。
だけど。
だけどですね。
年の瀬迫るいま、今年一年を振り返ってみると、
「思いがけない運もあった。
見知らぬヒトの優しさもあった。
考えもしなかった抜け道にも気づけた。
不可能というのは、自分の決めつけにほかならない。
いつも自分の思い込みを外さないといけないよな」
そんな風に思います。
世界は愛に満ち溢れている。
この世に起きる、すべてのできごとは、
ボクを幸せにするためにしか起こらない。
そして、この文章をほくそ笑みながら読んでる、
すべてのみなさんは、ボクの味方でしかない。
タハハハ。
ハッハッハッハッ。
なんとこの世界は明るいことでしょう。