「失敗を呼び寄せる」について

ボクは様々なプロジェクトのリーダーをしているわけですが、スタッフのなかには、どうも失敗が続くっていう、そんな困ったスタッフがいることに気づきます。
ボクはそういうヒトでも、適材適所、なんとか活躍してもらおうと考えるのですが、こういうヒトにはある特徴があります。

「失敗を呼び寄せる癖」です。

たとえば。失敗が続くヒトの中には、失敗するたびに「かわいそう」、「頑張ってるのに」、「大丈夫?」と言ってもらえるので、心配してもらいたい、かまって欲しい、いわゆる「かまってちゃん」っていうのも、いるにはいます。

これはつまり承認欲求で、自ら失敗を望んで引き起こしているんですね。
だけど、そういうヒトは、さすがにプロジェクトメンバーにはいません。
今のような時代に、そういうヒトはボクの周りには流石にいませんね。

むしろ、頑張り屋ほど、失敗が続く傾向があることにボクは注目している。
頑張り屋っていうのは、「自分はこういう人間だ」という思い込みの強いヒトが多い。
そういうヒトにとって大事なことは、「自分はこういう人間だ」という、そのイメージを壊さないように行動することなんです。

頑張り屋の中には、「自分はダメ人間だ」という信念を持っているヒトって、すごい多いですよ。
みなさんの周りにもいるはずです。
劣等感とコンプレックスが、心のなかにコトコトと煮込み鍋のように沸いている。
こういうヒトは、自分のイメージを裏付けるように失敗を引き起こします。

「失敗したごめんなさい、だけどまた頑張りたいです」。

失敗して、かえって安心しているところがあるのをボクは見逃しません。
人間というのは、ほら、自分の思っていた通りでしょってことに、どこか安心するものです。
劣等感の強いヒトは、成功するよりも「やっぱり失敗した」と感じる方が、自己矛盾が少なく、安心できる、そんな歪んだ自己認識で育ったヒトがとても多い。

「失敗した、やっぱり自分はダメなんだ、でも頑張らないと見捨てられる」
体や心が壊れるまで、そのスパイラルから抜け出せなくなる。
それだけ自己証明したいという欲求が強いことに、ボクは深く考えてしまう。

承認欲求が強いのか、自己証明が強いのか、それは話をすれば、ボクにはすぐわかります。
承認欲求タイプは「他の人からの反応」がほしいというのが出ています。
ところが「自分の思い込みを守りたい」ヒトは他人に対しての関心が薄い。

こういう自己証明型の頑張り屋さんが、ボクの周りには圧倒的に多いのです。
でも気をつけないと、こういうヒトは失敗のループに入ります。
ボクの周りに多いってことは、あなたの周りにも多いはずなんですよ。
無作為のヒトが集まるカフェは、社会の縮図だから。

えっ、いない?
それはあなたが、気づいていないだけだと思いますよ。

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