北海道にて 

北海道に来ています。

ハタケマメヒコの今後について、
いろいろと思案しているところです。

札幌の夜景が目の前に見える。
背中には、美しく整然とした森が背中に立っている。

この景色を見ると、
マメヒコをはじめたころを思い出す。

当時のころのスタッフとは、
毎年、よく札幌に出かけていた。

札幌には、東京にはない雰囲気のお店や、
素材の良いものを食べさせる食堂がいくつもあった。

あの頃のことを思い出す。

「今のボクらは、日々のことで精いっぱいだけど、
いつかちゃんとした店にしたい。

東京の真ん中には、
美味しい珈琲や、美味しいケーキ、
便利な食堂はたくさんある。

そのなかでカフエを、マメヒコを始めるボクらは、
凛とした森の温もりのような店をやりたい」
とそんなことを言った気がする。

美しい森は、整然としている。
そして温かい。

そういうものを目指したいと思いながら、
12年経って、
ボクが美しいと思うことは、
あの頃も今もなにも変わらない。

ただ、自分が美しいそれを、
作れて、やれるのかと言ったら、
なんとなく気が重い。

気分は曇った空に立つ細い木々のようだ。
やりかたが間違っているのか、それとも合っているんだけど、
時間がかかっているのか。

札幌にかつて頻繁に訪れていた良い店は、
ここ数年でなくなってしまったし、
森だったところも宅地に変わっている。

いくつか残っている気分のいいところだけでも、
無くならないでほしいと思ってしまう。

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