コルクの佐渡島さんと角田さんに背中を押してもらって、小説を書いてる。
もともと小説を読んだりするのは好きじゃないし、セリフは書けても、地の文が書ける気がしないと思っていたけれど、ボクが小説を書かないと始まらない会を催してもらってるので、なんとか書きました。
佐渡島くんは向田邦子のような小説を書けませんか、と言ってきた。
向田邦子はテレビのヒトだし、その小説も読んだことあるし、イメージは湧くけど、そんなの書ける気がしない。
ただ、イメージがついたので、とにかく書いてみようと。一本目は『檸檬の棘』という短編を書きました。
自分に課したのは、とにかく一日で書いてみようと。
そして、ありふれた幸せな人間の哀しみを書いてみようと。
みんなで公園通りのマメヒコに定休日の火曜日に集まって。それを読んでもらって。
書き終えて、「よくわかんない」と言われて。
別に落ち込まないけど、「なにがよくわかんない」のかが、ボクにはわかんないという感じ。
それでも、感じ入るとこありました、という感想を届けてくれるヒトが、そのあといっぱいいて、
「んー、部分的には伝わってるんだけど、総体的には意図が伝わってない」、のだなと思った。
それで、ボクが書く小説は、描写しても伝わらないのだと仮定して書き直すことにした。
小説は設定やシチュエーションで見せなくてはいけないのだと。それはシナリオとは違うとこだなと。
そんな視点で、『檸檬の棘』を読み返したら、なるほど、なにも意図が伝わってない箇所多数。
それで、設定を見直して、シチュエーションを考えて、登場人物を増やして。
さらに、ゲーテ先生に朗読してもらおうと考えついた。
ゲーテ先生とは、ゲーテラジオで宮沢賢治の朗読を一緒にやったてことがあって、そのときに、小説を音で立ち上げることはオモシロイと思っていたから。
音でオモシロクナルように短いセンテンスで、音のリズムになるように直す。これもシナリオにはないこと。
そうすると、頭のなかに、あるボク特有のリズムと、いままでにない視点が出来て、
結局、『檸檬の棘』は、最初の90%以上書き直したのが、『檸檬の棘 ver.3』です。
直せば直すほど精度が上がるから、まだまだ直せると思う。
どこまで直すかは、ここにいるみなさんと、佐渡島くんとかと、決めようと思います。
いま目下、第一稿が上がってるのが、『ルンルー通り』。
この中身についてはまたするとして、『ルンルー通り』もガラリと直す予定。
そして、『檸檬の棘』のような短編を、あと5本は書くつもりです。
横浜とか鎌倉とか、ボクがよく知ってる街を舞台に、すべての短編にカフェが出てきて、食べ物がおいしそうで、ボクの好きな音楽が心地よく流れている、ことをしばりにしようかと思います。
次回は8/7(火)の19:00から。
ここでは『檸檬の棘』の最新バージョンを持っていきます。
8/28(火)の19:30には、新作を書いていく予定です。
みなさんのご参加をお待ちしています。
一応、イカハゲ(直し性作家 井川さんを励ます会)をfacebookの非公開グループとして作りました。ここに最新のver.3をpdfに置いてあります。
ありますがね、普通、まず読まないと思います。ボクなら好きでも読まないもの。
なので、3回に分けて、このサイトでver.3を公開しようとおもっているので、そちらでもご拝読ください。