マメヒコのお客歴15年の酒井俊直さんとの対談です。
マメヒコの井川がやらんとしてることを誰よりも、
的確に理解していると自他ともに認める酒井さんです。
ラジオ いかひこ深夜便です。
ナビゲーターに、マメヒコ歴15年、
マメヒコがやらんとしてることを誰よりもわかっている、
サカイ氏、を迎えてお送りいしています。
第2回目も、取り上げる題材は冊子「いかひこ」について。
と言っても、中身にはほとんど触れずじまい。
わかりやすいものじゃないと受け入れないという若者と、
わかりやすかったらつまんないという中年と、
マーケットは二極化しているんじゃないかっていう指摘が途中にある。
だけどね、
やっぱり数売らんかなであれば、わかりやすさなんだろうなと思うけど、どうなんでしょうか。
ボクの場合、わかりやすいものを作ろうと思って、作れるほど器用じゃない。
ていうか、お金が発生してるわけでもないし、クライアントに発注されてるわけでもないのに、
なんていうか自分の承認欲求で、数欲しくて、わかりやすいものを作れるわけじゃない。
そういう資質なんだと思う。
やっぱり内なるものから生まれたもの、
感情がね生み出すもの、結局、そういうものしか作れないよなぁ、と思う。
それが受け入れられれば、プロのアーティストなんだろうから、
プロでもないし、徹底したアマチュアリズムなんでしょう。
受け入れられまいが知ったこっちないと思ってやってる。
いかひこネーム キコ
形に残るものというのは、時間を切り取るなぁと思います。
ライブ感がわかりやすいラジオやお芝居だけでなく、『IKA-HICO』も小説も、映画も曲も料理も全部、井川さんのつくるものってなんというか、勢いがあります。
今という瞬間から生まれてるものだということが、伝わってきます。
形に残るものは、受け手の私たちにとっては、受け取るたび、その時その時の自分が反映されて、変化します。
でも、それぞれの作品にはやっぱり、それをつくった瞬間の井川さんの思いのようなものが、それは変わらずに、そこにあるような気がします。
この『IKA-HICO』を読みながら、なんとなく私は、井川さんのいなくなった世界のことを考えました。
たぶん今よりずっと先でも、今と同じようにいろんな世代の人たちがそこにいて、その存在をなくしても、存在とその瞬間の宿る作品が、その人たちのそばに、残っていくんだろうなぁと、そんなことを思ってしまいました。
お便りという形で参加させていただけた自分も、ちょっぴり便乗させてもらえて、うれしいです。