マメヒコの井川とクルミドコーヒー、
胡桃堂喫茶店の
店主影山知明さんとの対談です。
(影山知明)
井川さんはぼくの人生を2008年~
あらぬ方向へと導いてくれた
張本人であります。
以来、井川さんとはよく会い、
よく話をしてきました。
一緒に話をした時間を集計するアプリでも
あったなら
ぼくの人生においては井川さんがダントツの1位。
その長さはもちろんですが
その中身の濃さ、気付きの多さ。
それは、井川さんが、自分とはまったく違う
タイプだからということも
大きく作用していると思います。
ゆえ、今の自分の大きな部分は
こうした井川さんとの関わりによって
できていると言って、過言ではありません。
中年のおじさん二人が、秋の公園でぼやいています。
「いちいちお金かかるんすけどね」。
なにか考えがあって、考えがなくても、行動しようとするとき、お金がかかります。
どんな良い考えだろうが、悪い考えだろうが。
電車に乗る。お茶を飲む。おまんじゅうを食べる。小さなスプーンを買う。
雨風しのいで寝ましょう、ってだけでもお金はきっかりかかります。
とにかく、いちいちお金がかかります。
そのいちいち、いったい誰が払うんでしょう?
「プロジェクト経費として、しかるべき処理をすればいんでは?」
あーた、なに眠たいこと言ってんの?
なにもかも勘定科目に照らし合わせて処理する、そんなことできっかよ。
「うちは細かいとこまでちゃんとやってるざます」
あぁ、そうっすか、ご苦労さまっす。
スムーズに物事を進めるため、
時間を節約するため、みんなの志気を上げるため、
そのいちいちに、ちょっとしたお金はかかるものなんです。
とくにね、新しく何かを始めるときは、
見通しが立たないためにお金はジャンジャン出ていきます。
まったくもって遠回りだった、無駄道だった、引き返そう。
途方に暮れることが多く、気持ちの落ち込みに合わせて、
いちいちお金がかかるものなのです。
とにかく、いちいちお金がかかります。
そのいちいち、いったい誰が払うんでしょう?
覚えておいてください。
道なき道を歩むとき、
かかるコストは旗持って先頭歩くやつが払うものなんです。
旗を持って先頭歩いたこと無いヒトには関係ありません。
払うだけ馬鹿らしいお金です。
「旗を持って歩いてる、その名誉を金で買ってるってことね」
あへた、まだ眠たいこと言ってるの?目ヤニついてるよ。
そういうことじゃないわけよ。
まぁ、いいわ。
新しいことを始めるには、そのいちいちにお金がかかり、
旗持って先頭歩いてるやつが払うということだけ覚えといて。
「旗持って金まで払うなんて馬鹿らしい」
いやいや、ほんとそのとおり。
その後ろをついて歩いて、文句言ってるのが一番てはなし。