緊急事態宣言で店が存続できるかという話題が、
マメクルの収録でありました。
そのときのはなしです。
クルミの影山くんは、
「誰一人見捨てることなく助けたい」と言ってました。
誰も置いて行きたくない、置いていくという判断をしたくないんだと。
ボクはそれに対してこう言いました。
「そんなのは無理。
頑張って走る、走りたいってヒトだけ、この荒波を乗り越えて連れていけばいい。
店を残すには、それしか無いでしょ」と。
そして、こうも聞きました。
「もし、もしだよ。
一匹のイワシも犠牲にしたくない、
その結果、イワシという種そのものがなくなってしまうとしたら、
それでもいいの?」
そしたら、
「イワシという種そのものが無くなってしまっても、
それは仕方ない。
ボクは一人も見捨てることはできない」
なるほどね、ヒトというのは違うものだなと、
変に感心しました。
かつて、ボクはなっちゃんと、
似たようなはなしをしたことを思い出しました。
救命ボートの話です。
それはこんな話です。
君の家族がいる。
何かトラブルがあって、向こう岸に行かないと助からない。
そんな窮地に立たされたとき、助けの船が来る。
あぁ助かったと。
ところが。
家族全員は船に乗れないんだと。
5人家族のうち、4人しか向こう岸まで行けないんだと。
そのとき、君はどうする?
そんな様な話です。
なっちゃんは、
「子供たちと夫を船に乗せて、
母であり妻であるワタシが一人残ります」
そう言いました。
ボクはなっちゃんはそう言うと思いました。
それでボクはこう返したんです。
「それは美談に思えるね。
だけど果たしてそうかなー。
それは自分が犠牲になるという奉仕の精神とも言えるけど、
子供を捨てた母親という傷を一生背負うことから、
目をそむけているんではないか。
そういう見方もできはしなかいね」
ボクはそう言いました。
たらればの話ですけどね。
ボクだったら。
ボクはイワシが助かる選択をします。
そして、ボクは船に乗ります。
向こう岸についてからのことを考えてです。
さて皆さんはどうでしょうか。