ブリコラージュする(MAMEHICOで大切にしている10のこと⑩)
ブリコラージュという言葉を教えてくれたのは、クルミドコーヒーの影山君。
フランス語で日曜大工という様な意味で、ブリコラージュする人をブリコルール、そその反対語はエンジニアリングと言うんだよとボクに教えてくれた。
井川さんは常にブリコラージュしていると思うし、ブリコルールですよねと。
言葉の意味は、あり合わせのものでちゃちゃっといいものを作るというニュアンスなのかな? ボクの解釈では、冷蔵庫の中のあり合わせの材料でパパっとチャーハンにする、それも美味しいチャーハンにするという能力、という事だと思うんだよね。
その反対はエンジニアリングで、緻密な計画を立てて、その通りに進める。設計がしっかりしているという事だね。
ボクはノッテビアンカの脚本を書く時は、1話から8話まで、もちろん決めて書いているけど、実際はスケジュール、ロケ地の問題があるから話は変えていく。常に緻密な計算とブリコラージュを行ったり来たりさせているね。
ボクの場合、緻密な計算やロジックで考えることは午前中に限るね。大きな設計図、ラフスケッチのようなものを紙に描く。子どもの落書きの様な事を続ける中で頭が整理を求めてくるのでパソコンで緻密に書く。これをプリントアウトして最初に描いたスケッチに貼る。そうすることで全体の骨格も細部も見えているものが完成する。すると細部にひっぱられて全体を変えたくなり欲張りになるから、そそもそも自分は何がやりたいのかを、また一から考え直す。
自分の邪心を削ぎ落し、何かにフォーカスしてスケッチを描き、緻密に詰め、またラフなものを、ということを4、5回は必ずやるね。何かを生み出すために整理し捨てるわけね。
何かを生み出すためには設計だけでなく、その場にあったディテールを詰めてそこに即興や偶発的な何かを待つということがあるわけです。そうした姿勢は、とても必要なんじゃないかなとボクは考えたりしています。