グローバリズム
グローバリズムというのが今の日本に大きく影を落としているよね。でも、ボクはこのグローバリズムは間違っていると思うよ。
世界中の脈々とした生活文化が、グローバリズムという形で、画一化(世界を一つにする)している。その地域で大事にしていたものが、ことごとく失われてしまって、グローバル企業の商品に取って代わる事が進んでいる。
この前、マヤ文明を紹介したドキュメンタリー映画を観たんだけど、メキシコの小さな村で生まれ育ったおばあさんとおかあさんが、すごく美味しい「コチニータ(子豚)ピビル」というトルティーヤを作る映画。
でも、二人が作る「コチニータピビル」は、今のメキシコではほとんど手作りするヒトがいなくなったと。農薬を使うようになって、トウモロコシなど、在来種が減って、いろんな材料が手に入らないのだと言っていた。
おかあさんには娘がいるので、娘にマヤの全てを伝えたいと思っている。けれど、娘は勉強とかで忙しくておかあさんとの間に温度差がある。若いヒト達はこの村を捨ててどんどん出てっちゃってる。このまま行くとマヤ文明が無くなってしまうんじゃないかと、おかあさんは、ものすごく心配してるわけ。
おかあさんには「私はここにいるんだ」という絶対的な自信があるわけ。そこに住んでいるヒト達の長い歴史の中で育まれたこと、引き継がれたものが身体の中に無意識にあるという自信だよね。そして、おかあさんは、娘がその自信を持てないのは娘がかわいそうだと思っている。
グローバリズムを押し進めた結果、それまでの土地に伝わる文化がなくなり、いろんな物が画一化され、みんな自信や安心感がなくなり、孤独を抱えているわけでしょ?
それをどうやって止めるのか。
ボクらが失ったものはなんなのか?ボクらはいったいどこから来てどこにいるのか?ということを認識したいよね。それがそのヒトの自信や安心感に大きく寄与するんじゃないかなと思いますがどうですかね?