面白可笑ひこ

去年のクリスマスに、「面白可笑ひこ」というイベントの一回目をやったんですね。

音楽あり、寸劇あり、お料理を食べて、くじ引きをして、というお楽しみ会というのかな。参加者、見るヒトを巻き込んでの余興なんだよね。

非常にシュールな作りにしていて、トントンと進める構成でね。バラバラにコーナーが続いていくというバラエティー。

乱暴さ、雑さは、あえて意識して作っているので、ボクの言う雑のススメを体現しているようなイベントでね。台本は一週間前に渡して、ほぼぶっつけ本番で臨み、決して完成度を求めない。それをみんなで念頭に置いてやるイベントなんだよね。

ボクは、クオリティーを求めるのは良くないと思ってるんだよ。

お客さんにとって、ライブとCDとどっちが価値あるかと言えば、やっぱりライブ。トリミングしきれなかったノイジーなものがたっぷり入ってる方が、持ち帰るものがあるというのは、ボクの経験上感じるわけ。

ヒトの握ったおにぎりを気持ち悪くて食べられないという子どもたちが増えてるらしいけど、母親や、良く知ってる小ぎれいなヒトの握ったものなら平気とか、人間関係がそのおにぎりの味を決めるわけだよね。逆にコンビニのおにぎりは、バイ菌は入ってなかったとしても、味気無さを同時に受け取るわけでしょ。

ボクらのような小さな組織で、東京という市場原理主義に向かっていくには、人間関係を構築して、自分達のおにぎりを食べてくれるお客さんを増やすしかない。

それには、自分は何者で、自分の手はおにぎりを握るのにふさわしい手です、というのを相手に伝えられなければ、そのおにぎりは食べてもらえない。

みんなが握っているおにぎりを食べてもらう会が、ボクの中での「面白可笑ひこ」。

自分達のおにぎりがなんなのか?「面白可笑ひこ」を通じて、お客さんもボクらと一緒におにぎりを握りませんか?という位置づけでやってるんだけど、まあ、手応えはあるなって感じてます。

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