ボクは子どもの頃からテレビを通じて色んな情報を知ったので、メディアの仕事がしたいなあと思ってテレビの仕事を始めたんだけれど、うまく馴染めず、カフェの仕事を始めてね。
カフェではスタッフがお客さんから聞いたことを別のお客さんに伝えるというようなことがいっぱい起こってるけど、それがスタッフにとっては面白いみたいなんだよ。
カフェの店員って2種類いるんだけど、1つはコミュニケーションが苦手で物を作るっていうことに喜びを見い出すタイプ。だけど物を通じてお客さんとのコミュニケーションをとるっていうのは限界がある。
それよりは、ヒトとヒトとの直接的なコミュニケーションが面白いね。そんな話初めて聞きました!とか、あのヒトここのお客さんなんですか!とか、ヒトを介して得た情報に感動するよね。
四大メディアだった時代は、基本、一方通行だったから、どうやって聞き手とコミュニケーションを取るかっていうのが懸案された。例えばラジオだったらお便り、TVだったら視聴率とかいうように、聞き手からのリアクションを期待した。視聴者参加型の番組とか、プレゼントコーナーとか。
そこにインターネットが出てきて双方向が出来るようになって、いろんな情報を取り入れていくのが新しいメディアだよね。
ところで、ボクがマスメディアが嫌になった理由の一つが、コンテンツを作ることに興味がなくなったからなんだよ。コンテンツっていうのはメディア側の都合だからね。
コンテンツではなく、ボクらがやりたいのはフィールドを作るっていうことで、決められた枠の中に何かを作るのではなくて、マメヒコっていうどこまでも広がるフィールドの中で、歌を歌おうが映画を撮ろうがカフェのメニューを作ろうが、色んな活動があって、その活動がメディアを通じて情報になるといいと思っている。
つまり、その情報の元になるようなフィールドを作りたい。マメヒコっていうフィールドの中で起こっていることを、ボクがメディアとなって発信することに面白みを感じる。
ボクの考えているメディアっていうのはそういうこと。