菜の花とか木の芽とか

ボクは食べることも好きだし、食べるものを作るのも好きです。

春は菜の花三昧ですね。横浜あたりの畑に行くと、いろんな種類の菜の花がある。例えばアブラナ科であれば、大根の花、ブロッコリー、キャベツの花、あらゆるものが菜の花で、菜っ葉の花ならなんでも菜の花なんだよね。

蓬遠足に行くと菜の花と蓬はだいたい時期がかぶるので、菜の花を摘んでみんなに説明するんだけどね。よく見ると二種類あって、西洋アブラナと西洋からし菜。アブラナ科の花って、からしの材料なんだよ。マスタードは菜の花の実がついて、それをすりつぶすと菜種油になるんだけど、実に辛い成分があってね、葉っぱに辛みがある。ルッコラ、大根、からし菜みんな同じ辛み。

西洋アブラナと西洋からし菜はヨーロッパから栽培用に輸入しているものが自生して、川の堤防の斜面とかにびっしり生えてるんだよね。これは外来種の植物で、本当は在来種の生態系を脅かすものなんだよ。からし菜とセイヨウアブラナは葉っぱの形が違うんだよ。アブラナ科は茎を巻くように生えているものとそうじゃないものがある。よく見ると交雑していて、葉っぱが二種類混じってるものもあるわけ。

それから、庭に山椒の木がある家が多くてね。山椒の若芽の葉は、ちょっとあしらう位なら買わないでその辺で採ってくればいいんじゃないと思うよね。山椒の木の芽の実をすりつぶしたのが、ウナギなんかにかける山椒だよね。その緑の実だけを採って、下茹でして、シラスと和えるのがちりめん山椒。

木の芽(きのめ)とも言うし、このめとも言う。しいて言えばこのめという言いかたの方がちょっと丁寧だよってこと。春先は、気温が不安定で、寒い時期から温かくなる時だから体調を崩しやすいよね。この時期を木の芽時(このめどき)と言って、こういう時だからこそ、春の苦みのあるものを食べてご自愛くださいねという意味なんだよね。

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