小さな街の昔ながらの喫茶店が、
「こういう喫茶店って落ち着くよね。なくならないで欲しかった。
と若者がスマホ片手に次々と投稿する。そこに喫茶店のマスター。
「店の雰囲気を好きだと言ってくれたのはありがたかったが、結局
長年の疲れと時代に抗えなかった苦々しい思いが、彼にそう言わせ
こういう残念なことがあちこちで、喫茶店に限らず起きているんだ
そして、もっとこれから起こるんだろうなと思う。
時代が変わる中で、どうしても起きるこういう残念なこと。
ボクも喫茶店のマスター?ではあるので、彼の苦々しい思いはわか
だけど、マスター。同業者だからあえて言うけど。
「残酷だけど、
戦前戦後のものがなかった時代じゃあるまいし、安くてそこそこ美
昔ながらのメニューのままで太刀打ちしても難しかろうと。
マスターはもっともっと「応援してもらうこと」に、気を配らなく
考えるべきは「応援」についてだったと、ボクは思うんです。
「経営が苦しいから金銭的に応援してください」
なにも、そうやってお金をせびれと言うんではない。
そんなことすれば、
だけど。
古い喫茶店には必ずその店だけの物語が、あったはずなんです。
チェーン店では語りようもない、
雑誌に取材されたときだけ、語ったんではないでしょうか。
なぜマスターがこの喫茶店を立ち上げたんでしょうか。
当時この街はどんな街だったんでしょうか。
店を続けてきたなかで、どんな苦労があり、どんな素晴らしい思い
物語には事欠かないはずです。
そうしたマスターや店の背景や物語を伝えれば、「応援しがい」
そうしたら店は失くならずに残ったかもしれない。
もちらん誰にでも「語る」って、
だけど「語らなかったばっかりに」、せっかくの場所がチェーン店
ボクも桐生の紫香邸を引き継いだ以上、大いに「語って」
「語りかたがわからない」って相談に来るかたには、