お食事休憩というのがあって、店員の子たちが週に2回夕方に、
店内で食事を取るということをマメヒコはやって久しい。
そのあいだ、オーダーはストップ。
そのことについて、たまたまお食事休憩に居合わせたお客さんから
こっぴどくクレームのメールをもらいました。
まったく、どういうつもりだ、
完全に自分たち都合でやっている、
あれは客の立場になっていない、
アイス珈琲に800円も取ってる店のくせに、
なんなんだおまえら。
そんなんならカフェなんか辞めちまえ!
まぁそんなようなメールをもらったんですね。
どんなことであれ、お客さんが不快な思いをしてね、
帰られたことは申し訳ないというか残念なことには違いないからね。
とにかく申し訳ありませんでしたと、
店長がメールでお詫びしました。
で。
店員に事情を聞くとね。
なんだかよくわかんないけど、とにかく申し訳ありませんでした
という回答なんです。
しっくりとした自分の考えというのが伝わらない。
「そんなにアタシタチ悪かったっけ?
あれって、お客さんの虫の居所が悪かっただけじゃないの。
アタシタチ飯食ってたんだし、あれ以上できなかったと思うけどなぁ」
ボクならそう言うけど、
そんなこと言うスタッフがまるで居ないんですね。
みんな青菜に塩で、頭をもたげてる。
これはこれでね、ちょっとどうかなと思うんですね。
そんなにしょげることかな。
だってそうでしょ。
どんなに精一杯やったって
万事幸せなんてないことはいくらだってある。
ましてやお客さんと店員なんて、立場がまったく逆なんだから、
どちらもハッピーなんてことは実はそうあるわけない。
ましてや、今回のようなことは店が決めていることなんだから
ある個人の店員がしょげても仕方がない。
それをいつもいつもクレームの度にアタシのせいです、グスンなんて
「反省」ばかりするのは、「反省」を求めるのは、
かえって「どうかしら」と思うんです。
じゃあ反省しないのがいいのかよ。と聞かれれば、
えぇそう。
ボクは「反省」なんかしない方がいいと思いますよ、と答える。
これには少し説明がいるかもしれません。
すぐにごめんなさい。あたしが悪かったです。なんて泣き出すヒトほどね。
往々にして、実のところ何にも考えていませんよ。
何にも見えていません。
ただ、相手が怒っているという空気だけは敏感に察して、
起きた事態を収束させる手っ取り早い方法として「反省」を選ぶ。
ちょっと意地悪な言い方だけど、そうだと思います。
空気を読むから「反省」するふりはする。
けど、必ずまた同じことをするんですね。
ふりだから。
そして謝る。けど、またやるでしょ。そしてまた謝る。
そのうち謝られた方は、信じなくなる。信じられなくなる。
謝る方も謝り方をどう変えていいかわからなくなる。
さらに怒る。威圧的に怒る。ねっちり落胆の顔を見せつけて怒る。
自分の言葉が届いて欲しいので、すごい嫌みを言ったりする。
「あんたわかってるの!自分のしたこと!!」
「すいません。ごめんなさい。もはや頭が真っ白になってきました」
「真っ白って何。アタマん中に雪でも降ってるわけ!?」
「あっ、すいません。(気を失う)」
そうして、反省、謝罪、威圧というサイクルは、
いつしか、みんなを思考停止にさせてしまう。
最後のすいませんとは、
もはや頭が真っ白になってしまっていてすいません
のすいませんなわけだから、
本質とは大きくかけ離れてしまっています。
そんな「反省」ならしない方がいいじゃんよ、と言うのがボクの意見です。
「思考を停止」して「保身」のために「反省」するなら、
むしろしない方が、「改善」の近道だと思う。
けど、まぁそれも半分屁理屈だと、
スタッフへの共感も賛同も得られないでしょう。
明日からのルール
すいませんて言ったら、すいませんて言ってしまってすいませんて言うこと。
すいませんて言ってしまってすいませんて言ったら、
すいませんて言ってしまってすいませんて言ってしまってすいませんと言うこと。
お食事休憩を辞めます。とすればそれで済んじゃうことかしら。
ちゃんと考えなきゃね。