第2話-Act.3 配信されました

こんにちは、制作の坂本です。
第2話 Act.3が配信されました!

皆さん、いかがでしたか。
映画の予告編みたいな
続きが気になる終わり方ですね。
最後のセツオの電話シーンは、
天高く馬肥ゆる秋といった
とても天気に恵まれた日で、
深刻なセリフと相反するように、
長閑な気分でロケを行ったのを思い出しました。

同日に撮影したシーンが
第3話で登場しますが、
あー気持ちいいなと素直に感じる光景です。
屋外ロケは、お天道様頼みだなぁ。

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私はクミ役として出演もしていますが、
第2話 Act.3のカフェシーンに、
ものすごく苦労した記憶があります。
役者ってセリフを言うだけじゃないんだ・・・
というごく当たり前のことを、
思い知ったのは、このシーンです。

鶴を折るという演出がついたのは当日で、
鶴を上手く折れない不器用な私は、
もう鶴を折ることに専念したい、
いや、鶴に専念することで、
その場の演技をやりすごしたい気持ちでいっぱいでした。
なので、特に折り鶴のシーンは、
平常心では見ていられません。。。

カフェシーンの撮影は、
井川さんの指導を仰ぎ、
共演者から助言を頂戴して、
スタッフ全員を付き合わせて、
どっぷり半日かかってしまいました。

鶴を折るシーンに差し掛かると、
あぁ、窓の外では日が暮れてますね・・・。

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少し、個人的な話になります。

私は小学生の頃から、
文化祭のようなイベントでは
実行委員会に所属して、
あちこち駆け回っていました。
自分のクラスの出し物があっても、
積極的に参加した覚えはありません。
舞台裏のお手伝い程度でしょうか。
クラスの出し物の内容よりは、
どうやったらイベント自体が
スムーズに運営できるか、
いつも外枠を考えていました。

思い出す体育館の舞台の光景は、
キャットウォークから
実行委員として眺めたものばかり。
みんなと一緒に観客席で見たことは
あまりありません。

製作や運営ばかりやっていたので、
自分が人前に出ることなんて、
想像したこともなかったです。

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ずーっと、誰かを見る立場だったのに、
まさか大人になった今、
ノッテビアンカでは
誰かに見られる立場になるだなんて。

カメラの向こう側のスタッフと、
カメラのこっち側の役者では、
まるで世界が異なります。
というより、第一印象では真逆です。

スタッフだったら周囲を見渡して
全体の状況を把握することが必要ですが、
役者だったら、目の前に
全力集中しなくてはいけません。
役者が立ち位置から動くなんてもってのほかで、
ちょっとお水欲しい〜と思っても、
自分で取りに行く方がかえって迷惑です。
ましてや、機材への目配りなど
不要な気遣いでしょう。
スタッフは、役者に合わせて動くのですから。

役者が演技に尽力しなくては、
スタッフの尽力なんて、
なんの意味もなくなってしまう。
映ってるのは、スタッフではなく、役者です。

演技には、正解もなく、終わりもありません。
セリフの背景を考えて、表現を試行錯誤して、
で、自分の動画を見てみて、落胆・・・。
あぁ、役者とは・・・。その繰り返し。

カフェシーンの撮影では、
今までの人生で逃げてきたことが
全て目の前にあらわれたように思え、
贖罪の感情もありながら、
鶴を折ることになりました。

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子どものときの私なら
苦手なことからは
一目散に逃げていたでしょう。

大人になることは
すれっからしになることでもなく、
なあなあにやり過ごす術を学ぶことでもなく、
子どもの自分を抱えたまま、
物事に向き合うことなんだな、、、と
深く深く、反省いたしました。
逃れようとしたところで、
お天道様は見ている。

けど、苦手なことや逃げてることに
向き合える機会をいただけることは
とても幸運だとも思います。
身を抉られる気持ちになることもあるけれど。

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スタッフと役者では世界が異なると

さっき書いたけれども、
より良い作品を作るという目的は
同じですよね。

役者で出演しているみんなが
演じることに対してどう思っているのか、
そういえば聞いたことがなかったな。

第5話の撮影が終わったいま、
演じることに対して、
随分と前向きな気持ちで取り組んでいます。
というより、話が進むほどに、
自分の演技をどうにかしなきゃという
焦りが芽生えているのが本音です。

役者もスタッフも、全員が素人。
第1話から、最終話にかけて、全員がなんらかの進化をしてそうです。
その変化も作品に投影されると思うので、
ぜひ見守っていただけたら、と思っています。

それでは、また来週〜!
すっかり秋めいているであろう、第3話をお楽しみに。

大向家のクリスマスの食卓シーンより。小道具ですが、まかないにもなりました。本当に美味しい。
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