一緒に食べる(MAMEHICOで大切にしている10のこと①)
MAMEHICOでは大切にしている10のことがあります。
まずは「一緒に食べる」。
今は、そういう機会が少なくなっているよね。
今、MAMEHICOの演劇部で、ミヒャエルエンデの「モモ」の朗読劇をしようとしているの。
モモは、行き過ぎた資本主義、共産、管理主義がはびこっている現代において、人々がお金を稼ぐ為、幸せの為に時間を節約しようとしていることを描いている。
時間泥棒という灰色の男たちが出てきて、時間を無駄にしないで有効に使えば地位も名誉も上がって、幸せになれるよと誘ってくる。
今、一緒に食べるということがなくなったのは、まさに灰色の男たちが「もっと効率よくすべきだ」と言っていることを真に受けた人達がいるのと、社会そのものもそういう風になっていることからだと思う。
生き物としても、常に一人で食べるのは空しい。
本来は群れになり、限られた食べ物を分かち合って食べるのが哺乳類の基盤になっているわけでしょ?
独身の人も、結婚している人も、人と一緒に食べるということは少なくとも東京では非常に少ない。
家族を大事にして家族と一緒に食べても、これはこれで核家族で毎日だとつまらない。
生活は面白いからこそ続くのであって、毎日一緒に食べたいなと思わせる工夫が必要だよね。
地域のコミュニティはとっくになくなってるし、結局、一人。
ボクは、一緒に食べるという機会を持ちえないという状況そのものがおかしいと思っている。でも、この状況を変えたいけどすぐに世の中は変えられない。
だから、カフェや飲み屋で、一人で来ているお客さんを店側が束ねて一緒に食べる機会を持ちえたほうがいいなと思ったの。
みんなで一緒暮らす、食べるということは創意工夫が必要だし、クリエイティブな要素が強いと思う。それらがないままやれば悲劇だよね。
だから、ただ一緒に食べるのではなくて、おもてなしとして、話題になる食材を使うとか、気まずい思いをしないよう、テーブルの配列の工夫をしたり、ホストが配慮したりが必要だし、招かれたゲストの方も配慮をするべきだよね。
若い人達が一緒に食べることで、人との距離感をクリエイティブする機会を持ってないのであれば、設けるようにしたい。
一緒に食べるということはなかなかハードル高い、クリエイティブなこと。それをみんなで挑戦していきたい。そんな思いでおります。