最後の授業

最後の授業

「最後の授業」というのは、1985年までは中学の教科書にも載っていたというアルフォンスドーデという人の本。

話としては、フランス領のアルザス地方にいる少年が授業に遅刻していく。すると先生が、「今日でこの国はドイツに占領される。明日からフランス語が禁止になるので今日はフランス語の最後の授業です。例え民族が奴隷となったとしても、この国語を守っている限り、牢獄の鍵を握っている様なもの。だから、我々の言葉を大切にすれば魂が残る。」と言ったというお話。

この物語はフランスの少年の目で書かれているので、フランスがドイツに侵略されたことになっているよね。歴史を調べてみると、アルザスは1973年のこの時点ではフランス領だけれども、もともとは神聖ローマ帝国の領土、ゲルマン語が中心のドイツ的地域だったわけで、その後石炭が採れるという事でフランスが侵略し、普仏戦争があってドイツ領に戻されたという経緯があるわけ。

侵略は実はフランスの方であって、それをフランスから奪い返してドイツ領に戻したという事だよね。

こういう事が世界中にある中で、日本はただの一度も外国人に占領されたという経験を持たないまま、日本語を使う民族として数千年続き、日本人はそれが当たり前だと思って来たんだよね。

そのためか、今のヒト達は日本人であるという民族意識が漠然としている。だからアメリカや中国に占領される事が今後起きてもおかしくないかなとボクは思うよ。このまま行けば日本が最後の授業を受ける日は近いんじゃないかな。

ただ他国に占領されて初めて自国の意識が高まるという事はある。

その時初めて日本というものを自覚し、もともと持っていたものをなくさずに新しい日本をつくろうという機運が高まる可能性はとてもあるなと思う。

つまり、日本はなくならないんじゃないかとこの最後の授業を読んであらためて考えたりしましたが、皆さんはいかがお考えでしょうか。

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