弱者に冷たいボク

弱者に冷たいボク

ラジオでは、自分の人となりが、声を通して伝わるんだなと思う。

ボクがどういう印象で見られているか。温かい人だと思われていたら、それはどうかな。

ボクは女性や子ども、動物に好かれる。ボクは女性は軽やかでしなやかで、強いと思ってる。

それから、北海道のハタケで、十何年トラクターに乗っていた経験から、自然というのもとても強いなと思ってる。植物は声を荒げることも移動することもできないけれど、軽やかでしなやか、したたかな戦略を持っている。

朝に、鹿が車に惹かれて死んでて、夕方戻ってきてみると、きれいに鳥に身体半分食べられてて、それをまたひっくり返しておくと骨だけになっているのを見たりもしても、自然の強さを感じたよ。

そう見てみると、自然界から離れて生活を強いられている仕事人の男たちは、ある程度自我をなくして、牙をぬいて働かざるを得ないから、脆くて当然といえるかもね。社会の仕組みに飲まれて働くということはそういうこと。

ボクは、目の前にちっちゃな子どもがへこたれて泣いていたら、ヨシヨシとは思うけど、「お前、もうちょっと、もう一回頑張ってこいよ。一緒にやるからさ、頑張ろう!」って、思うね。
東京のど真ん中で二十年弱お店をやって思うけど、競争社会の中でへこたれてたら、やっていけないから。

だから、ハタケの真ん中で一見弱く見える生き物が案外強くて、綺麗に花壇に植えられている植物が弱かったりもするけど、世間一般が思う「弱い」と「強い」、ボク自身が思うそれは、むしろ逆転してるのかもしれない。

ボクが女性や子どもを好きなのは、彼女たちが弱い立場だから好きなんではなくて、むしろ強いから憬れているところがあって、尊敬の念があるので、向こうも可愛がってくれるのかと思う。

実際は弱いのに強がって、自分はエリートである、選ばれしものだけが生き残ればいいというのは弱いなと思う。

そういう意味で、ボクは徹底的に弱者に冷たいなと思うんですね。

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