アンインストール
今の世の中、センシティブなヒト達はみんなメンタルきついんじゃないかな。
ボクが思うに、親からの呪縛、呪いの言葉に縛られているヒトが多くて、問題は母親との関係に行き着くんじゃないかと思います。
伊丹十三がマルサの女を作った時の本に、「親は子どもに、小さい時から勉強しなさい、そして良い大学に入って結婚して家を買いなさい、というように、全て要は金で、金を稼ぐためには勉強しろと言い続け、昭和の時代は勝ち負けできた。」と書いてあったんだけどね。
でも、仏教やキリスト教、武士道の本なんかを読んでも、基本的に人間というのは勝ち負けで生きているわけじゃない。かといって全体主義、共産主義の様な、みんな平等であるというような考え方もおかしいと思うけどね。
実際、自然界は弱肉強食だし、世の中は競争。だけど、その競争はあくまでバランスの上に成り立っていると思うんだよ。
例えて言うなら、蝶の中でも優劣があって、強いものに淘汰されることはあっても、蝶は全てアゲハ蝶しかいらないというのは乱暴であるように。
グローバリズムは、蝶は全部アゲハ蝶だけでよいといっているようなものなんじゃないかと思う。今、そうした価値観を、学校教育、社会の仕組み、それに付随するエンターテインメントで押し付けているというのは、非常に歪んでいると思っているわけ。
そんな中でボクが一番大事だと思うのは、親の呪縛や世の中の価値観をアンインストールすること。そうすることで自由になり、競争ではなく、多種多様なヒト達がいてもいい社会に出会える。ただし、それは競争も何もないパラダイスの社会ではないけど。
実際にインストールしたものをアンインストールして、さらに正しいことをインストールするぐらいなら、学校教育、社会全体の通念も含めて、正しいことをインストールした方が、よっぽど手間じゃないのにと思うけど、今日も誰かが誰かに間違ったインストールをしている国にボクらは住んでいます。