通称「クロカン」と呼んでいる「黒豆寒天」は、自他共に認める、マメヒコの看板商品じゃないかな。
「マメヒコさんのクロカンて、美味しいわよね」って、特に年配のヒトに言われたり、「マメヒコっていろんな事やってるけど、これだけの美味しい黒豆寒天を置いているから信用置けるね」と言われたりするね。
「黒豆寒天」は、ボクの発明なんだよね。
「蜜豆」は、Wikipediaを見ると、江戸時代末期に赤エンドウマメに蜜をかけた子どものお菓子と書いてある。これに寒天を入れたのが「豆寒」。さらに餡子をのせると「餡蜜」。
ボクは「蜜豆」がどうも苦手。赤エンドウ豆が美味しいと思えないんだよね。
マメヒコを始める前、東京の「蜜豆」の老舗のお店を歩いたんだけど、どこ行っても、豆がもさもさしてしょっぱい。横についてる蜜柑の缶詰とか、真っ赤なチェリー、求肥とかも、あんまり美味しいと思わなくて。雰囲気だからいいんだけどね。
だから、うちでは、赤エンドウ豆じゃなくて、黒豆でやったらどうかなと思ったんだよね。
この黒豆も、北海道の畑で自分たちで作ったものなんだ。
「黒豆の炊き方がとても上手ですね」と褒められる。黒豆の炊き方は、関東と関西では違うんだよね。豆の皺が違う。
関東は、しわくちゃ。「皺が寄るまで長生き出来ますように」という意味。関西では、「皺が寄らない様に長生きしますように」という意味らしいんだよ。
作り方は、水でコトコト煮てから三回位に分けて砂糖を入れて煮るのは関東風。
関西は、のっけから砂糖水で吸水してやるわけ。水の中に砂糖が入ると浸透圧で皺が寄っちゃうわけだからね。うちの秘訣は、関西風にやっていることだけ。
煮るのは、2日から3日かかる。そんな風に「黒豆寒天」はつくっているんだよ。
だから、「黒豆寒天」はうちが元祖。これ聴いてるヒトで登録商標に詳しいヒトが、「マメヒコさんのクロカンは登録商標しておきます」と言ってくれたらいいな。