店を閉める

店を閉めるのは大変ですよ。店を広げるよりは、閉める方が大変だと言うけどね。

今までマメヒコでお店をやって来て、それぞれに事情があって店舗を閉めた経験がある。

渋谷の「マメヒコ飯店」は、店を始めてからすぐに立ち退きにあった。

三軒茶屋店のお店の隣にあった「マメヒココーヴァイヴ」は、毎週食事会をやってたけど、大家さんがビルにするというんで、今はフルーツサンド屋に変わっている。

「宇田川町店」も閉店した。宇田川町店は、映画を上映したり、「ゲーテ先生の音楽会」や「エトワール★ヨシノコンサート」を始めた。味噌会もやったね。だけど、周りがオリンピックの再開発で工事現場だらけになって、急にどこもかしこもヒトがいなくなって、売上げが立たなくなった。苦肉の策でイベントや定期券をやった。

そこでコロナだからね。時短協力金はもらわずに、ずっとお店は開け続けた。

コロナが始まった時から、情報のインフォデミックといわれるけど、テレビや新聞が恐怖を煽った。ボクは、それを信じて自殺者が増えたり、孤立したり、コミュニケーションが取れないヒトが出て来ちゃうだろうなと思った。

少なくとも、自分の周りにいるヒト達はそうならないようにと思ってね。
「転がる石は苔むさない」っていうように、とにかく日々常に、何かやってればと、前に前にと転がってるわけ。

ボクたちは、激流の中の木の葉みたいなもので、自分達ではどうにもならない。その流れに身を任せるのは大事で、意地を張らないでいこうというのはあるよね。

でも、時代の潮目が変わっている。何か違うなって。楽しくなくなるってことだろうね。この激流の中でやった経験で鍛えられたというのはあるけどね。

日々、人間を磨くことをしていくためには、負の経験こそ大事で、先が見えない中、ずっと切磋琢磨していくのは相当の精神力が要るけど、苦労のしがいがあることで苦労したいなと思うね。

そんなこんなで、ボクたちは動いています。

Archive
カテゴリー