ここんとこマメヒコでは、よもぎ白玉あんみつを出してるんですね。そのよもぎは遠足で摘んできたものを練り込んであるんだけどね。
草餅はよもぎ餅と同じで、緑色だけど味も香りもしないのが多くて、色粉で色だけ付けてる店も多い。こんな風にスタッフとお客さんで遠足に行ってよもぎを摘んできてそれを練り込んでるところは少ないんじゃないかな。
マメヒコのよもぎ白玉あんみつについて解説するとね。マメヒコには黒豆寒天というメニューがあるんだよ。ボクが鎌倉に行くと必ず一人で食べに行ってた豆寒天のお店があってね。豆寒天て赤エンドウ豆で作るものだよね。赤エンドウ豆は北海道が産地で、食べ慣れればこの塩っけも美味しいんだけど、なんかちょっと旨みに乏しいと思ってね、これを黒豆に変えようと。黒豆の煮たのと寒天を出す黒豆寒天というものを看板メニューにしたらどうかと思って、それ以来作ってるんだよね。
黒豆も以前は北海道のハタケで作った黒豆を使っていたんだけど、ここ1,2年はボクらが作った豆も尽きちゃって、べにや長谷川商店から取り寄せてるんだけどね。まず、寒天に黒豆を合わすことがオリジナリティあるでしょ。この寒天も紆余曲折あって、いろいろ寒天を試して、フルっとした食感を出す為にゼリーを混ぜて、歯ごたえと口溶けの良さを調和させてみたりね。白玉もお豆腐を入れて練ってよもぎのペーストを入れるんだけど、これを作り置きすれば楽だけどオーダー入ってから茹でるというのがボクの考え。
よもぎ白玉あんみつと一口に言っても変遷もあるし、常に改良したりしてよその店とはちょっと違うよね。何気ないことを改良したり、みんなに声かけてやってみようよとしているんだよ。よもぎ白玉はみんなで何か一つをつくるということの一つの集大成かもしれないね。
こういう小さな季節のアイテムというのは大事にしたいよね。