とりあえずのつもりが

日本がかつて体験した戦争は、本当に酷い戦争だったと思うんだよね。

二度の原爆を落とされたり、一夜にして空襲で焼け野原になったり、道徳的じゃないよね。被爆国である唯一の国に核を持たせないことも含めてきわめて人道的じゃない立場に置かれてるわけ。

そんな体験をしても尚、日本人はどこかのんきというか、そう振舞っている強さというのかな。あっという間にアメリカの文化に追随して、ヨーロッパなんかと比べると自分の国がみすぼらしく見えるということがずっとあってね。

全てのことは、戦後どさくさ紛れにいろんなルールが決まったんだと思う。

例えば、銀座の街にもっと街路樹があってよかったんじゃないか、もっとやりようがあったんじゃないの?と思うようなことがいろいろあってね。

混乱している戦後の最中に街路樹どころではなく、焼野原の中、ビルを建てるなり雨風をしのぐなり、ルールを作ろうとして今のルールが出来たと思うけど、それはあくまでとりあえずだよね。

戦後78年経った今も、これが正しいとして、前例を踏襲するという形で続いていて、新しいことをやれずに見直されないままだよね。

環境、法律、政治、経済の問題、とりあえずはこれで、いんじゃないの?と今日まで誤魔化してきたけど、ここ最近になって誤魔化しきれなくなってきた。問題の本質を棚上げにすると、いろんなひずみが起きてしかるべきだよね。

自分の父親の団塊世代含めて、上の世代に恨みを持つ気持ちがボクにはある。自分たちの時代は良かったかもしれないけど今どうなのよ?ってね。

でも、とりあえずのつもりで始めたことなんだから、ボクらの世代でおかしいと思ったら、声を出すなり、戦うなりして変えればいいだけのことだけど、そうはならない。

そうこうしてるうちに、ローマ帝国の末期のような、いろんなものが腐敗してぐじゃぐじゃになって、この後、戦争、大震災で、社会ががらがらポンにならないとそれを変えていこうという気持ちがわかないというのはどうなんだろう。

なかなかうまくいかないものですね。

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