深刻なナラ枯れ

ナラ枯れが深刻です。街を歩いたり、都内をバイクで走っても、あらあら、という感じで、どう見ても不自然な形で木が枯れてるのが近年、目に余るわけ。

原因は何かというと、カシナガという虫がナラの木に侵入して、ナラ菌という菌を持ち込み、水の吸い上げが出来なくなる。そして伝染して次々と枯れていってしまう。

カシナガによって枯れてしまったナラの木は倒れてしまって、いろんな問題になっていて、各自治体は積極的に伐採したり、被害を食い止めようと躍起になってる。

なんでカシナガが増えてるの?というとね、人間の問題が出てくるんだよね。

もともとナラの木は炭を作るために植えたわけで、エネルギー資源として循環させていたナラが、戦後は炭エネルギーを利用しなくなっちゃった。

似たような問題では、針葉樹がお金になるということで杉の木を大量に植えたものの、製材して売るコストを考えると割に合わないので植えっぱなしになって、今、花粉症が増えていることもあるよね。

これは人間のサイクルと森のサイクルが違うからこういうことが起きるわけ。

自然の摂理としては大きくなったナラを枯れさせる形で新陳代謝をはかっていこうとするんだろうし、枯れて伐採した後には別の植物が生えたりする植物の圧倒的な力を見るとね、ナラ枯れも人間は太刀打ちできるのかなと思う所があるよね。

持続可能、サスティナブルな社会という一方で、日本古来の生活には注目しないという矛盾がある。SDGsだのなんだの言うなら、ナラの木を伐採して炭にして人間の生活エネルギーに転用した方が良いと思うけど、今進められてるのは目先の太陽光パネル。針葉樹を植えてもお金にならなかった二束三文の山を髭剃りの様に切ってそこに太陽光パネルを置く。なんでこうなるのかと言うと、否定しにくいようなCO2の問題とか正論がまかり通っちゃうからだと思うんだよね。

人間はおろかに失敗していくものだと思う。

狼や鹿についても似たようなところがあると思うけど、いろんな問題があるよね。

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