平時ですか有事ですか

今は有事。普通の時ではないですよね。

お店を始めてから早、幾年か経ち、記憶に新しいことで言えば、リーマンショック、東日本大震災、パンデミック、ウクライナ戦争‥ずっと有事、普通じゃないことが続いている。

平時にすることを、なんで有事の時もそのまんまやるんだろう?ということが多い。震災があって、食べ物が手に入らない時にコンビニに行って買ってくればいいと平気で思っちゃうというのかな。有事だということにみんな慣れてないんだろうね。

ボクは、有事の時の生き方そのものが、そのヒトの持っている命の尊さだと思うんだよね。

例えばインパラという生き物は、いつもはゆっくりと草を食んでいるけど、ライオンやチーターに狙われて逃げる所をカメラのスローモンションで見ると、全身の筋肉をしなやかに使って逃げる。その姿たるや、ものすごく美しいなと思う。インパラの持っている生命の尊さはライオンに追っかけられた時に出る気がする。

いざという時に、逃げたり、戦う強さ、生き物の奥に眠っている何かが出る。それこそが美という気がします。

そういう意味で言うと今は有事。こういう時にそのヒトの内面に出るものが美しいと感じられるヒトと、ボクは付き合いたいと思うんだよね。

結局、普段何考えているのかに尽きちゃう。なんのために生きているのか、どこに向かって生きているのかが、有事だと出やすい気がとてもするんだよ。平時ならルーティンをこなすんだけど、それが出来ない時に何を優先して、何を切り捨てていくのかが問われる。

関東大震災が起きた直後の映像を見ると、地震が起きた直後に自分の家財道具一式持って、墨田区の公園に安全だと思って非難した人たちがいて、強風で起きた火の竜巻によってその家財道具に火がつき、3万人死んだという痛ましいことがあった。

東日本大震災の時も、北上川の河口近くにあった小学校で、校庭に子供たちを集めたら津波が押し寄せて、みんな亡くなってしまい、高台に逃げた数名の子どもたちは助かったということがあった。

今も含めて、日頃、有事だと思って生きている時に、これは違うんじゃない?という直感を研いでおくことは必要かなと思ったりします。

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