薄い塩味のわけ

ボクは、東京や桐生や神戸の各店でメニューを食べることがあるんだけど、どこもちょっぴり塩味が薄いということがある。

この、薄い塩味とはなんなのか?について、ボクなりに思うんだけどね。

塩味は、この味を作ろうと思って、この塩味にする。というジャッジだと思うんだよね。

例えば、焼肉はタレに長く漬け込めば漬け込むほど塩っ辛くなるよね。どのくらい肉をタレに漬け込むかで塩味が決まる。

生野菜と、この塩味の強い焼肉と合わせて食べるとちょうど良いということや、お酒と一緒に食べるには、この塩っ辛さが合うんだよねということもある。

目的があって、そこに照準が決まって、ジャッジが入る。塩味ってそういうもの。

そのジャッジをしたがらないヒトが多い。

誰がジャッジするのかを曖昧にすると塩味は絶対に薄くなる。しょっぱいと言われるのは嫌だから、手前にしておけば、仮に薄いと感じたヒトがいたとしても、塩をかけてね、ということにする。足らない分については補填してねという逃げがある。保身が見えるというのかな。

ある程度、経験値を積まないと塩味は決まらないと思う。

MAMEHICOの大切な10のことのうちに「過剰である」というのがあるんだけど、過剰にならないと加減てわからない。

過剰でない限り、成長はない気がする。お前はいつもしょっぱいねと言われているヒトは引っ込めることはできても、いっつも味が薄いヒトにいくら言っても、永遠に薄いんじゃないかという気がするよね。それは学習というより、自分のマインドが常に薄味に逃げているからかな。

過剰であれっていうことって、すごく難しいよなと思う。

うちのスタッフに過剰な子がいて、散々怒られた結果、成長したけど、ここ最近、伸び悩んでいる。それは経験を積んでいるうちに、出過ぎちゃいけない感じになってきたのだろうけれど、この塩梅が難しいといつも思っていてね。

ちょうどいい時にちょうどいい塩梅でちょうどよくお茶を出すというのがプロフェッショナルだとすると、みんな永遠に薄い塩味だったり、量が足りない珈琲に慣れちやったりすると、永遠に出来ないなと、最近思ったりするね。

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