場作りとは編集作業

カフェを作るというのは、単に珈琲を飲める場所を作るということではないと思う。コンビニ珈琲が100円で、それが美味しいという時代に、珈琲が飲める場所なんていらないんじゃない?

一方、コロナの反動で、やっぱりリアルな場所、アナログな世界がいいということで場作りをして欲しいという思いが、ボクらを含めてある。

場作りというのは、お店の場所を決めて、内装やキッチンを作ったりということがあって、それは、ただならぬお金が出ていく。

でも、場所だけを作れば良いということではなくて、場を作るというのは、ボクは編集作業じゃないかという感覚なんだよね。

場作りということを打ち出している以上、ヒトが集まらなきゃ意味ない。たくさんのヒトが集まる、集まったヒトたちでどんな価値を生み出すのかを考えるという編集作業。

そもそも、みんなが何を望んでいるか?アンケートでは出てこないようなものを形にしてみせ、それを面白がってもらうことが大事だと思うんだよね。目に見えないものを提示してお客さんが喜ぶ、あっと思うものをどう届けるかだと思う。

そのためには、みんなが今どんな特技を持ってるか、課題があるかを知っていなきゃいけない一方で、ものすごく雑学が必要だと思うんだよね。

雑学というのはいろんなことを知識として知っているという側面だけじゃなくて、共通言語を持つこと。

例えば、漁師さんが釣り上げてきた魚には、種類もさることながら、季節によっても穫れる魚の違いがあるわけで、淡水魚も海水魚もわかんないヒトとは話にならないよね。

相手がどんな細かいことに興味があるのかを当然知っていた上で、話をする。

農家のヒトなら、何が自分にとっての誇りであるかを知った上で、じゃあ、こうしてみたらどうでしょう?という編集作業は必要だよね。

その地域、そこに居るヒトたちが集まって、いろんなことに興味あるヒトの想いを繋げて、それを提示出来るものに変えて、相手に聞いて、言われたことをフィードバックしてまた、次に繋げる。そういうことを繰り返していくことが場作りだと思うんだよね。

それには信頼関係も必要だけど、一緒にそういうことをやってみたいヒトを集めたいなと思っているところなのであります。

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