芸能界、相撲界、経済界、世界など、「界」という字がつくものをボクは作りたいなと思っているんだよね。
界というのは区切りという意味。MAMEHICOのメンバーシップ制のカフェは、誰でも入れるわけじゃないということだよね。
カフェはどんなヒトでも入っていいですよという場所。
実際、MAMEHICOはメンバーシップ制のカフェだけど、普通のヒトも入ってくる。人数が少ないうちは、同じ志を持ったヒト、同じような価値観を持ったヒトたちということで、なんとなく顔つきも揃ってくるけど、どんどん続けていくと、界の中にいろんな種類が出てくる。
例えば、芸能界を見ると、アメリカの芸能界の広さはすごいなと思う。映画のエキストラ、端役一つとっても、どこからこんなヒトを連れてきたんだろう?と、思うぐらいちゃんと、キャスティングされているよね。
それに比べて、日本の芸能界は層が浅い。似たようなヒトたちばかりを集める傾向にある。
MAMEHICOのメンバーも、基本的なことを守っていれば、いろんなヒトがいることの方が健全だと思うんだよね。
例えば、水槽で魚を飼っていたとしても、水面近くで泳ぐ魚、底を這うように泳ぐ魚、貝、えび、いろんな思考が集まることによって、循環する、これが界だよね。
どうしても、こういう区切りを作ると、うちにふさわしくないヒト、メンバーとしてどうなのか?という形で、最初に入ってきたヒトたちの似通った考え方と違うヒトを排除しようとするというバイアスがかかりがちだよね。そうすると、層が浅く(似たようなヒトばかり)なって、界ではないという気がする。
みんながスターでは映画は成立しない。切られ役、殺し役も大事で、ボクはそういうふうに界をつくりたいと思っているので、いい加減なヒトも、そうじゃないヒトも入ってきて欲しいなと思うんだよね。
MAMEHICOも長く続けていくうちに色んなヒトがいるとなったらいいよね。バリエーションがあるのは非常に楽しいし、面白いと思っているので、いろんなヒトが入ってくるのを多めに見てあげてください。