5th Album “DAIMONION”

すべて詞・曲 エトワール★ヨシノ / 編曲 石川潤一


1曲目 永遠の鏡

1
OH!! 鏡カガミ アナタミラー
OH!! 鏡カガミ ワタシ美人?
AH 胸の泉 時空を越えた舟
永遠の鏡

OH!! 鏡カガミ 赤いリンゴ
OH!! 鏡カガミ 白雪姫?
AH 涙の潤み 大気の雨粒
天体の鏡

落ちて沈んだメンタル
ステンレス錆びぬメタル
Wo 苔むす森は
思いの深淵
切り出した世界

煌めき消えたステージ
虚無と絶望ダメージ
Wa 花咲く庭は
前世で暮らした
過去世の因縁

2
OH!! 鏡カガミ ヘンリー・ミラー
OH!! 鏡カガミ チェスのアリス?
AH 夢の波間 時を駆けるツバメ
永遠の鏡

OH!! 鏡カガミ 予測未来
OH!! 鏡カガミ ナルキッソス?
AH 水面に映る ワタシに恋した
残酷な鏡

星に出かけるロケット
ヒトを締め出すロボット
Wo 潮騒のマップ
海岸のショップ
幻覚のはざま

3
なにも汚れのない
沈黙の孤独の国へ
ずっとずっとずっとはるか
つながってる
無限の空へ

雨の音が立て鳴る
この痛み 深まる愛
ずっとずっとずっとはるか
つながってる
詩人の魂

ずっとずっとワタシアナタ
ただひとつ
永遠の鏡


2曲目 幸運の出会い

1
小さい頃ボクは 挑戦しても
認めてもらえずに 心閉ざした

そして愛も夢も せせら笑って
不信そうに 肩そびやかし
ごまかした

そんなボクを キミはすべてで
肯定して励ましたね

2
いつかボクがキミに
刄向けたとき
茜空にまっすぐボクを
叱ってくれた

この世界は 生きる価値が
あるとボクに教えてくれた

祝福され生まれてきた
名前の意味も
雨上がりのバス停で
声かけてくれた
幸運があるとすれば
キミとの出会い

3
この世界は 生きる価値が
あるとボクに教えてくれた

祝福され生まれてきた
名前の意味も
雨上がりのバス停で
声かけてくれた
幸運があるとすれば
キミとの出会い

幸運があるとすれば
キミとの出会い


3曲目 夏の朝、畔にて

1
濡灰の水面
うす赤いツボミ
どうして蓮の花は
美しく咲くのでしょう

冷たい泥の中
眠った蓮の実
千歳の月夜 傷ついた
それが目覚めのとき

ワタシは池の畔
愛した哀しみ
やりきれずに水面見てるツボミ

2
硬い殻が割れて
ワタシの胸にも
水が流れる 傷痛み
やっと目覚めた

ワタシは池の畔
信じた裏切り
死ねたら楽なのにと
こぼした そのとき
C
蓮の花が咲いた
ぽんと音を立て
微笑んでくれた 夏の朝の畔


4曲目 アシュラとイバラ

1
たとえば あなたが
石ころのように
蹴飛ばされたなら
ありったけの刀

自分の利益に固執する
臆病なネズミ
変わり身の早い一族は
卑怯なカラス

ひとりで進め ひとりで進め
アシュラの道でも
ひとりで進め ひとり進めただ
イバラの道だが

2
たとえば あなたが
血にまみれた傷を
背負わされたなら
そいつに微笑め

心配してると見せかけて
邪魔に来るヒツジ
弱気な言葉を繰り返す
陰険なキツネ

3
万物の摂理
その理に従って歩め
宇宙の原理
流れに身を託し生きてく

ひとりで進め ひとりで進め
アシュラの道でも
ひとりで進め ひとり進めただ
イバラの道だが

ひとりで進め ひとりで進め
アシュラの道でも
ひとりで進め ひとり進めただ
イバラの道だが


5曲目 カラーセロハン

1
よそ行きの服を着て
昼下がりの誕生日
デパートのエレベーター
Rの文字が光る

屋上の遊園地
キャンディの包み紙
青空に透かしたら
世界はすべて幻

回れ回れ 回転木馬
音楽は止み 愉しい時は
すぐに思い出へ変わる

2
フェンス際の双眼鏡
ハンチングに白タイツ
大食堂 食券売り場
噴水ジュース 自販機
お子様ランチには
日の丸の旗が立ち
つまようじ ケチャップライス
遠い昔の夢

回れ回れ わんぱくホイール
ちびっこランド 愉しい時は
すぐに色褪せてゆく

3
カタン カタンと
ランドの木馬が止まる
あの頃はカラーセロハン
懐かしい時代

チック タックと
ランドの時計が止まる
あの頃はカラーセロハン
懐かしい時代

思い出はカラーセロハン
過ぎ去りし世界


6曲目 アブラハムの祈り

1
石畳 ゆるい坂道
ザクロを割った
真っ赤なジュース
曲線美 幾何学模様
チューリップ柄
無数のタイル
健やかな 子供授かり
家族の愛と 感謝の気持ち
人々の祈り響く ブルーのモスク

2
岸辺から 降りる階段
花を売る声 チャイティの香り
騒ぐ犬 寝そべった牛
かがり火回る 友や遺族
亡きヒトよ 旅立ちの別離(とき)
新たな生命 授かるように
聖(きよ)らかな祈りの歌
ガンジスの涙

3
どこから来て どこへゆく
誰一人 知りはしない
星も消え 月も消え
太陽さえも消えてゆく

誕生と死の旅立ちと
父からの愛 つなぐ使命
一人では何もできない
アブラハムの祈り


7曲目 さよならも言わないで

1
また喧嘩した ワタシが悪い
自分のことが 嫌いになる
ペダル漕いで 帰りの道
言い訳だけ 葛藤の日々

さよならも云わないで 出てゆこう
三日月の夜道
好きなのに 傷つけて悲しませ
どこまで馬鹿なの

好きだった街 自慢の並木
どこかの家の夕餉の匂い 窓灯り
いつも人間は 小さな喜び追っかけ
生きている

2
裏切るなんて ワタシが悪い
繰り返すだけ 壊れてゆく
次の街は どこだっていい
知らない街 静かな街

一番星は月のほくろだよ
教えてくれたね
気づいたら思い出の場所に来て
泣いてるワタシに

好きだった橋 川を見ていた
冷たい風が ふたりの匂い消し去ってく
いつも人間は 大きな哀しみ
背負って生きている

3
さみしい気持ち 箱にしまう
ガムテープが なぜだろ
まっすぐに 貼れなくて
この街を去ったら 小さな喜び追っかけ
生きてゆく
喜び追っかけ 生きてゆく


8曲目 ライムサイダー

1
6月の土曜日
お天気予報は外れて
雨が強く降る街かど
ふたりの高校生が見えた

カバンを傘にして
サマーセーラーとポロシャツ
「バスの乗り場は まだ少しあるよ」って
笑い駆けてゆく

野原をローファーが
草と土の匂い運ぶ
あどけなく いたいけな
子供が泡になる

いつか弾ける酸っぱい
泡のような青春
匂い残し かすめて
去ってく 童話の日々
ビニールの傘 紫陽花
赤や青のビー玉
ライムサイダー
グラスの水滴 季節は消える

2
雨は止み 焼けた空
気の早いセミの鳴く声
あの二人もどこかで
この夕日に顔染める

いつか弾ける酸っぱい
泡のような青春
匂い残し かすめて
去ってく 童話の日々
ビニールの傘 紫陽花
赤や青のビー玉
ライムサイダー
グラスの水滴 季節は消える

3
あんなに好きだったのに
どうして別れたんだろう
ふたりでじゃれあった日々は
酸っぱいライムサイダー
美しいライムサイダー


9曲目 紅灯の島

1
かつて栄えてた古い町
住んでた記憶たどってく
あの町並みは 未だあるのかな
地図をたどって来てみれば
ヒトの足音 笑いあう声
響いた通り 虫の声

ヒトの匂いさえ失って
風の音だけ支配する
港の広場 ひび割れた路(みち)
街灯ひとつ映らない
商店街はとうに朽ち果て
儚さ無常 満ちる月

眩しい時代 繁栄の時代
横柄な時代 紅灯の島
減少の時代 停滞の時代
交代の時代 紅灯の島

2
空き家の屋根に雨が降る
トタンの音の侘しさよ
あの喫茶店 あの映画館
あの日のアナタ いまはどこ
崖の教会 ハイビスカスは
変わらぬままに燃えている
眩しい時代 繁栄の時代
横柄な時代 紅灯の島
減少の時代 停滞の時代
交代の時代 紅灯の島

眩しい時代 繁栄の時代
横柄な時代 紅灯の島
減少の時代 停滞の時代
交代の時代 紅灯の島


10曲目 籠の中の龍

1
わたしのわがままが
あなたを傷つけた
不束者なの

すぐにあなたのこと
忘れてみせるから
成長するための
大きな花を摘んでも
花を育てたことにはならないのね

あぁいますぐ
あなたの部屋の鳥かごへ
飛んでゆき 鳴くのよ
傷つくあなたを
明るく励ますの
力になりたかったけど
わたしは迷い鳥

2
わたしの未熟さが
あなたを遠ざけた
おとなになりたい

飛ぶ鳥はきれいに
跡を濁さない
突然消えたけど

着飾って見せたのは
中身が無い証拠
バレたくなかった

あぁほんとは
あなたの部屋の鳥かごへ
飛んでゆき 泣きたい
傷ついたわたしを
許して助けて
もう離れたくない
わたしは迷い鳥

3
さあ飛べ風を読め
気流が昇ってく 翼は解け
ああ迷い鳥は龍になり
山を超え雲超え
金色の鱗は光の粒の渦
あなたの純粋を穢れから護る
籠の中の夢