賢い政府について

コロナ対策を見ていると、日本政府はほんとうの馬鹿かもしれないと思います。
もうこいつら浅はか過ぎて終わってるなと嘆かわしくなります。

けれど。
浅はかなのはボクではないかとも思うのです。

日本政府はさすが、わが日本国民の最高叡智を集めているだけあって、
とても賢いはずだと信じたいのです。

コロナにおいて発表される、
日本国民に対してての表向きのメッセージとは違って、
裏のメッセージを受け取ってくれるだろうと思ってるのかもしれません。

それは1969年のことでした。

当時の佐藤栄作首相とニクソン大統領が会談し、
その共同声明で「台湾の平和と安定の維持が日本の安全に極めて重要」との見解が明記されました。

その一方で、3年後の1972年、日中は国交を正常化させました。
その際、中国は次の三点を主張したんです。

ひとつ、世界に中国は一つしかない。
ひとつ、台湾は中国の一部である。
ひとつ、中華人民共和国は中国を代表する唯一の合法政府である。

それを受けた日中共同声明で日本は、
中国共産党を「唯一の合法政府」と認めています。
そしてそれ以降、日米首脳会談では台湾についての明記は避けてきている。

つまり日本は長いこと、
安全保障は仲良しのアメリカに頼る、
経済も仲良しの中国に頼る、
そして仲良しの台湾ともうまいことやるというパターンを維持してきたんです。

日本人は日米中、そして台湾とのの外交においては、
とにかく曖昧にし、
それぞれのいいとこ取りをするという戦略をとってきたわけです。

そんなこと普通考えたらできません。
中国は台湾なんかと仲良くしてもらいたくないに決まっています。

けれど日本はそんな中国の主張に対し、
「もちろんですとも、
あなたさま中国さまの言うことは十分理解しておりますし、
尊重もしております」と明言しています。

だけど、「とはいいましても、
承認はしておりませんけどね」という言い分でいるんです。

どうです?このタヌキ親父な戦略。
これはなかなかに、頭が良くないとできないことです。

ところが。

今回の日米の首脳会談の共同文書に、
台湾海峡情勢への見解が明記されたと話題になっています。
日本は台湾を支持するとはっきりと立場を表明したらしいと。
そうすれば面子を潰された中国から、日本は報復される確率が高くなります。

ただでさえコロナで、日本の景気は落ちるだけ落ち、
さらに中国から経済制裁などの報復を受ける可能性があるとなると、
大きな打撃になるはずです。
いまの日本は経済的に中国に依存し過ぎていますから。

曖昧にせず態度をはっきり明記したとすれば、
やはり今の日本政府は、
もしや馬鹿なのかもしれないなと思ったりもする。
なにせ判断材料が一般メディアの報道ですから、
あてになりませんが、我が政府は賢くあってほしいと願うばかりです。

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