こんにちは、制作の坂本です。 第7話 Act.2が公開されました〜! 役者が役者らしくなった回ですね。
違和感がなくまとまってる印象を私は受けましたが、いかがでしょう。
見慣れたからかしら、いやいや、
役者のみんなは自分と役柄の間を生きてるんだと思う。
例えば、私はクミとして、ノゾミと馴染んでいます。
ノゾミのワンマンショーに、クミのように呆れ笑ってでも嬉しい感情も抱くし、私自身は噴き出すように単純に笑ってしまう。
「春なのに」「ハローグッバイ」も名曲なのに、なんか笑っちゃう。
「ハローグッバイ」の歌詞は台本にはなくて現場で決まりました。
歌い上げた、柏原ノゾミに拍手!
なんの違和感もなく、つい見てしまうけれど、
舞台裏は本当に必死だったシーンが多いなぁ、と感慨深いです。
サムネイルにもなっている桜のシーンは、
桜が満開で、天気が良かったら撮影するよ!
という前日にロケの有無が決定するものでした。
最少催行スタッフ人員、3名。
ノッテビアンカにしては珍しく
超都心での撮影だったので、慣れない環境に、
撮影スケジュールは押しまくり、
ロケの半ばで、音声スタッフが
申し訳なさそうに、かつ、とても心配そうに、現場を抜けました。
残るスタッフは、井川さんと私のみ。
私「はい、カメラまわりましたー(カメラのボタン押す)」
私「はい、音まわりましたー(録音機のボタン押す)」
私「井川さん、まわってます?え?まわってる??はい!通行人ね!
はい、通りすぎた!こっち大丈夫!うん!伝えて!はい!(もう1台のカメラをまわしている井川さんは、私からは見えない位置にいるので、役者にジェスチャーしてもらう)」
私「はい、お待たせしました! シーン○○、カット○、テイク○(記録表に書く)」
私「ようい、スタート!(キューを出す)」
撮影日のあまりの余裕のなさに、今日改めてじっくりと見て、
こんな良いシーンだったんだなぁって思いました。
編集の腕により、この撮影裏を微塵も感じさせないようなシーンとして成立していて、心の底から安心しました。
公園でのハルエとマイコの長回しのシーンも同日の撮影だったので、
井川さんがジンバルの1カメで長回しで攻めたシーンです。
台詞覚えの良いハルエが、カットを割らずに頑張りました!
肉眼で見るほうが、桜は綺麗ですが、
白い雨のように降っている桜の花びら、私はとても好きです。
過去の情景を重ねてしまうのは、何故だろう。
映像的には、桃のほうが、高さも色も良いんですけどね。
セツオとトシコの喫茶店のシーンは、
地方(電車で片道3時間)の老舗喫茶店をお借りして撮影しました。
広い喫茶店のように撮れていますが、カメラの画角に入らないように、
スタッフがぎゅうぎゅうになっています。笑
セツオとトシコはもう本当に兄弟のように見えますね。
ヨシハル宅での朝食シーンのセツオの食べ方は
セツオ3.0だと噂されましたが、
喫茶店のトシコも、トシコ3.0だなぁ、と感じます。
クランクアップまで、あと1ヶ月を切りました。
今日は打ち上げのことも考えつつ、明日のロケのことも考えていて、
ふとカメラに写り込まないように、肩を寄せ合うこともないんだろうなぁ、と気づきました。
作品を作るって、考えてみれば不思議なものです。
私たちが作っているけれど、私たちの手を離れてしまったら、もうその先は分からない。
誰かの心の隅に留まったり、時代の波にかき消されたり。
私が灰になっても、ノッテビアンカのほうが、
案外残っているかもしれない。うーん。
遠くの誰かに残せたら、それは本当に嬉しいですね。
それでは、また来週〜!